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サイクリストで夫のジェイソン(Jason)が流産で亡くなった2人の赤ちゃんへの追悼の思いを込めてバラの木を買ってくれたことが救いとなって、前に向かって歩き始めることができるようになった、と思いを打ち明ける世界で最も有名な女性サイクリストと言われるデイム・ローラ・ケニー(Dame Laura Kenny)。

OK! 独占インタビュー☆デイム・ローラ・ケニー:「ジェイソンは、流産で亡くなった私たちの赤ちゃんへの追悼の思いを込めてバラの木を買ってくれたの」Vol.3

「流産の悲しみ」や「それから3か月後の子宮外妊娠」について、初めてその思いを打ち明ける世界で最も有名な女性サイクリストと言われるローラ。

「あの時は独りぼっちで我を失ったような状況になってしまったことを覚えているわ。血液検査をした後、医師たちが戻ってきて、正直に現在の症状とその対処法を説明してくれたの。彼らはHCG妊娠ホルモン剤を使う方法を考えていて、それを使うということは実は私が考えていた以上に長い、妊娠7週目に入っているという意味だったの。卵管で受精卵が破裂しているので、一刻の猶予もない状況と判断した医師は「すぐに手術をしましょう」と容赦なく私に告げてきたの。でも、“麻酔のリスクで死ぬ可能性がある”という書類にサインしているうちに、急にパニック状態に陥ってしまった私は、何が何でも手術前に一目だけでもアルビー(Albie)(現在4歳の息子)に会いたいと医師に訴えたというわけ。でも幸運なことに彼らは私の気持ちを理解してくれて、15分以内なら非常口の所でアルビーに会うことを許可してくれたの。

アルビーと(サイクリストで夫の)ジェイソン(ジェイソン・ケニー(Jason Kenny))に5分だけ会うことができたけれど、そのときは既にチューブを片手に持って手術用のガウンを身に着けた状態だったわ。ジェイソンがアルビーを学校まで迎えに行った日の朝、彼が“ママはちょっと体の調子が悪いので病院に行っているんだ。”と伝えた途端、アルビーは泣きじゃくったと言っていたわ。病院に来て、ママが死なずに元気にいると分かってホッとした表情をしていた、あのアルビーの顔を今でも忘れることができないの。きっとあの小さい頭の中で、何が起きているのか分からず、とても混乱していたのでしょうね。2人が去った後に手術が始まったのだけれど、結局卵管をそのまま救うことはできなかったの。そして、医師たちは「これから先は自然妊娠することは難しくなるけれど、でももう1つの卵管は生きているので、排卵はあるし妊娠のチャンスが全くないというわけではない。」と伝えてくれたというわけなの。

まだ痛みは残っていたものの、退院して自宅療養で家族と共に時間を過ごすことを許されたローラ!

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ローラいわく「今はあのときのことが信じられないわ。つい2週間ほど前にジェイソンに手術の日のことを聞いてみたら、彼はもしかしたら私が死んでしまうのではないかと思って本当に心配したと言っていたわ。今だから笑えるような話で、あの時は死を意識するような状態ではなかったけれど、でも本当に具合が悪かったことは確かよ。」

そして、自身の経験を分かち合うことで、同じように流産で子供を失う経験をして1人で苦しんでいる女性を1人でも助けたいと思っているローラは次のように語っている。

「私がこの大変な流産の経験をしたとき、たくさんの女性たちが同じような経験をしているのに、自分が持つ不安について相談できるようなプラットフォームを見つけることができなかったの。でも、また競技に復帰できたとき、今が周りの人たちに自分の経験を伝えるベストなタイミングだと思って、“この大変な経験なしに私の勝利はあり得ない”というメッセージをたくさんの人たちに伝えたの。

その反響は余りあるもので、私のインスタグラムメッセージは同じような悩みを抱えている人たちの心を捉えたというわけ。そして男女を問わず、何千人もの人たちから“悩みを語り合う機会と場所”がないことの辛さを訴えてきたの。さらに6~7人のアスリートからもメッセージが届いて、“失敗”や“後悔”のようなネガティブな感情がなくなって、それは私にとって本当に心地よい瞬間だったわ。5人に1人が同じような経験をしているなんて、決して小さな数字ではないと思うの。でも1人で悩んでいるという現実はそこにあるわけだから!」

これから先また子供を産んで家族を増やす計画については今のところ白紙の状態とコメントしている。

「今ここにじっと座って、また同じような経験をすることが全く怖くないと言い切ることはできないの。私自身はもちろんのこと、ジェイソンにもあのときのような苦しい思いは経験してほしくないし! あんなに私のことを心配して、ストレスでいっぱいという彼の姿を見たことはなかったし、今振り返ってみると、あのとき起こった全てが本当に恐ろしい体験だったわ。もし、子供が欲しいのなら、競技を続けるのは“クレイジー”と思う人もいるかもしれないけれど、でも私の競技を続ける時間には限りがあるの。今は、私にとって、そして家族にとって何が大切なのかを考えるべき時期だと自覚していることは確かよ。トレーニングをしているときは本当に幸せだし、とにかく私は自転車人生が大好きなの。」

WORDS © NICOLA FAHEY
PHOTOS © LORNA ROACH

END.

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