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サイクリストで夫のジェイソン(Jason)が流産で亡くなった2人の赤ちゃんへの追悼の思いを込めてバラの木を買ってくれたことが救いとなって、前に向かって歩き始めることができるようになった、と思いを打ち明ける世界で最も有名な女性サイクリストと言われるデイム・ローラ・ケニー(Dame Laura Kenny)。

OK! 独占インタビュー☆デイム・ローラ・ケニー:「ジェイソンは、流産で亡くなった私たちの赤ちゃんへの追悼の思いを込めてバラの木を買ってくれたの」Vol.2

「流産の悲しみ」や「それから3か月後の子宮外妊娠」について、初めてその思いを打ち明ける世界で最も有名な女性サイクリストと言われるローラ。

実際イギリスでは5人に1人は流産という統計結果が出ている中、流産に対する世間の偏見はまだ根強く残っているという。その結果、数多くの女性が“流産は自分の責任で恥ずべきこと”と思い、いまだに心の苦しみを公にはできない場合が多々あるという。

ローラいわく「私はアスリートとして自分の体を精密な機械と考え、いつもそのメンテナンスに責任を感じているの。だから選手生活11年目にして初めて“自分の信念”を守ることができなかった“自分の弱さ”を素直に受け入れて認めるのは、本当に難しいことだったわ。それに何人かのアスリート仲間は妊娠のためにスポーツ活動を一時中止しなければならない人もいたりして、それを聞くたびに心が痛んでジェイソンの前で泣いていたことをよく覚えているわ。とにかく心の悲しみを癒すのには、結構長い時間が掛かったわ!

ちょっとおかしく感じるかもしれないけれど、我が家ではペットの犬が亡くなったときは、いつも庭の木の下に埋葬することにしているの。つい最近もウサギが亡くなったときに同じことをして、うさちゃんの死を弔ったの。それで(サイクリストで夫の)ジェイソン(ジェイソン・ケニー(Jason Kenny))が思い立ったように“亡くなった僕たちの子供の思い出のために庭に木を植えてみようよ!”と言って、病院から自宅に戻ってきたときに、流産で亡くなった私たちの赤ちゃんへの追悼の思いを込めて小さなエンジェルのマスコットとバラの木を用意してくれていたの。2人の儀式をそっと終えることができたお陰で自分の心に区切りを付けて、やっと前を向いて歩くことができるようになったわ。」

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2016年に結婚した2人は流産の悲しみを癒すため、息子のアルビー(Albie)(現在4歳)を連れてラップランド(Lapland)に家族旅行に出かけている。しかし、2024年の夏季オリンピック出場を目指すローラにとって“妊娠のタイムリミット”は1月1日までと限られ、そのことが2人に精神的な重荷を背負わせる結果となったという。

「これから先、私が選手として活動できるのは最長で10年から12年!  いろいろと数字的に考えても、“待ったなし”の妊娠が必要なことは分かっているけれど、流産の悲しみが残っていることも隠せない事実!  でも、ちょうど1月1日が私の生理がやってくる日で、それはまるで運命のような数字の巡りあわせ! そして、その日を逃すと後は次のゲームのスケジュールまで待たなければならないの。」

でも、ローラが知らなかったのは流産後の妊娠という事実! しかも、それは「子宮外妊娠」という途方もなく難しい診断で、既に受精卵が彼女の左卵管で破裂しているという危険で命取りの状況に、緊急外来に担ぎ込まれたというローラ! そして、そのときの様子を振り返り、ローラは次のように語っている。

「1月7日に急に気分が悪くなり始めて、ジェイソンも私もコロナに感染していたので、最初はそのせいかと思っていたの。でもめまいがして、熱が急上昇し、吐き気がして、その上、耐えられないほどに肩が痛くなるという症状が顕著に出てきて、最初はそれが妊娠のせいだということは全く分からなかったわ。とにかく、体全体に痛みが走って、アルビーとベッドに横たわりながらジェイソンに“熱いお湯でバスタブをいっぱいにしてくれないかしら?”とテキストメッセージを送ったことを覚えているわ。とにかく熱いお湯に身を沈めて、何とか痛みを感じないようにしたかったの。そしてその翌日、痛みの原因が何かを確かめるために一応ということで妊娠テストをしてみたら、結局は妊娠しているということが分かったわけ。でも、そのときは既に“何かがおかしい”と感じていたので、迷うことなく緊急外来に駆けつけることにしたの。」

そして病院に駆けつけたローラはすぐにスキャン検査をした結果、“子宮外妊娠”であることが確認されたという。そのとき既に子宮外妊娠の症状について多少の知識を持ち合わせていたローラは、コロナ禍で面会もままならない中、1人で待合室で待つ間にGoogle(グーグル)検索を始め、その治療には“錠剤で流産を促すこと”から“とてもひどい状態の場合は輸血”をするなど、様々な方法があることを学んだという。

WORDS © NICOLA FAHEY
PHOTOS © LORNA ROACH

Vol.3へ続く・・・。

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