1973年に上映された『007 死ぬのは奴らだ』(原題:007 Live And Let Die)でソリテア(Solitaire)役を演じたジェーン・シーモア(Jane Seymour)
自身が出演した『007 死ぬのは奴らだ』に関して、つい最近のインタビューの中で自慢げに次のようなコメントを残すジェーン!
「あの映画は当時の時代背景だったからこそ実現した映画で、今の時代では政治的にも社会風潮的にも到底実現不可能な作品だと思うわ。でもそうした事情に関わらず、私自身作品自体としては素晴らしい出来栄えだったと自負しているの。」
ちなみに、彼女が演じたソリテアは、イアン・フレミング(Ian Fleming)の小説の中では超能力を兼ね備えた、ハイチ出身のタロットリーダーで、ジェーンは共演者、ロジャー・ムーア(Roger Moore)のことを「2人のラブシーン撮影の前に、レバーとオニオンを使って料理した昼食を食べるようにと、彼からジョークを交えて説得されたことを今でも鮮明に覚えているわ。とにかく、ロジャーはとても陽気で楽しい人だった!」と、撮影時の思い出を懐かしむように語っている。
ブリット・エクランド。
1974年に上映された『007 黄金銃を持つ男』(原題:007 The Man with the Golden Gun)でメアリー・グッドナイト(Mary Goodnight)を演じたブリット・エクランド(Britt Ekland)
今年10月で78歳を迎えたスウェーデン出身の女優、ブリット・エクランドは彼女が32歳のときに第9代目ボンドガール(Bond Girl)として抜擢されている。
映画で共演したロジャー・ムーアのことを“人を惹きつける魅力を持ったチャーミングな男性”と語るブリットは、実はダニエル・クレイグの大ファンでもある。
「映画の中で披露される洗練されたダニエルの姿は、まさしく今の時代にふさわしい“モダンなボンド”そのものだと思うわ。でも、映画の中で鳴り響く華々しい音楽の裏で、今のボンドガールたちには“ちょっと暴力的なイメージ”が強過ぎるリスクがあるのでは?」と自身の考えを述べるブリットは、ボンドガールについてさらに次のようなコメントを残している。
「歴代のボンドガールは“スラっと痩せたキュートなブロンド、ドレス姿もヌードシーンもどちらもOK! さらに正しい指示に従うこと”というのが共通点で、その当時の私が忠実にそのルールを守っていたと思うわ!」
デニス・リチャーズ。
1999年に上映された(日本公開2000年)『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(原題: 007 The World Is Not Enough)でクリスマス・ジョーンズ(Christmas Jones)役を演じたデニス・リチャーズ(Denise Richards)
現在『ザ・リアル・ハウスワイブス・オブ・ビバリーヒルズ』(The Real Housewives Of Beverly Hills)に出演しているデニス(49歳)だが、自身のボンドガール時代を「まさに、めくるめくような時間だった。」と述べ、科学者クリスマス・ジョーンズ博士(Dr Christmas Jones)としてピアース・ブロスナン(Pierce Brosnan)の相手役を演じるという大役を手に入れたときの感想を次のように述べている。
「ボンドガールとしての抜擢の大きさを目のあたりにすると、あまりにもプレッシャーを感じてしまうので、強いてあまり大げさに考えないようにしていたと思うわ。あの当時はひたすら自分に“私は私の仕事をただ忠実に全うするだけ”と言い聞かせながら、演技を続けていたのを覚えているわ。」
その後、俳優のチャーリー・シーン(Charlie Sheen)と4年に渡る結婚生活を送ったデニスは、ボンドの“頬に舌”といった“冗談と皮肉が微妙に交じり合う会話運び”に魅了されたと語り、さらに共演のピアースについては“カリスマ性を兼ね備えた魅力的な男性で、エレガントでクラシックな演技をする素晴らしい俳優”と、彼の演技を絶賛している。
写真左から:『007 ダイ・アナザー・デイ』で共演したハル・ベリーとジェームズ・ボンド役のピアース・ブロスナン。
2002年に上映された(日本公開2003年)『007 ダイ・アナザー・デイ』(原題: 007 Die Another Day)でジンクス・ジョンソン(Jinx Johnson)役を演じたハル・ベリー(Halle Berry)
『007』のピアース・ブロスナンと繰り広げるロマンティックな撮影の際、イチジクが喉に詰まって窒息しそうになったというハル(54歳)は、その当時のことを振り返り、「ピアースはお起き上がって、ハイムリック法(気道に詰まった異物を除去する救命方法)をしなければならなかったの。でも、それって全くセクシーとは縁のない行為よね。」と語っている。
また、ウルスラ・アンドレス(Ursula Andress)の演技とイメージを重ね合わせるような“打ち寄せる波間から姿を見せる”シーンについて、ウルスラに敬意を表しながらも、ある種のプレッシャーを感じたというハルは、当時の自分の気持ちについて次のように表現している。
「自分の演技が、明らかに前任の女優と比べられるのが分かっていることに、少し恐怖のようなものを感じたことは確かよ。でも、あのときは何とかやり抜かなければと自分に言い聞かせて演技をするしか方法がなかったの。」
MGM (メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)はジンクスに独自のスピンオフ(ウルスラが演じた既存の演技から派生した演技)で演技することを提案したが、残念ながらそのアイディアは却下されたという。
ハルいわく「ボンドガールのジンクス役として、『007』の作品に関わることができたことは、私にとって本当に素晴らしいことだったわ。だって私はボンドとジンクスの大ファンなんですもの!」
Words © Michelle Garnett / OK! Magazine
Photos © Mirrorpix
Photo © Nicky Nelson / WENN.com
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