OK! インタビュー
CAMERON DIAZ
“What To Expect When You're Expecting”
By Lily Rogers/FAMOUS
キャメロン・ディアス
女性としての生き方
今回は「原題:ワット・トゥ・エクスペクト・ウェン・ユーアー・エクスペクティング(What To Expect When You're Expecting)」の中で、思い掛けなく妊娠したフィットネス・プロの女性として、USA・TVドラマ・シリーズ「グリー(Glee)」のマシュー・モリソン(Matthew Morrison)の相手役を演じるキャメロン・ディアス(Cameron Diaz)にインタビュー!
そして、今までよりは多少短めのブロンド・ボブスタイルのキャメロンは、ちょっと色褪せたグレイ・ジーンズにヴァネッサ・ブリューノ(Vanessa Bruno)のネイビー・ダーク・ブルー・ショートスリーブ・シャツとゴールドアクセサリーと言う、カジュアルな組み合わせの装いでインタビューの席に姿を現した。
健康維持の為にワークアウトに励み、歳を重ねる事に特に格別の不安を感じないと、肯定的に生きる姿勢を貫く、今年で40歳を迎えるキャメロン!
又、3年間に渡るジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)との関係に引き続き、2010年7月から2011年9月までのアレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)との交際と、キャメロンの華やかな恋愛遍歴は誰もが知る有名な話である。
そこで、実生活では出産の経験はないものの、映画の中では見事な妊婦役を演じたキャメロンにこれからの自身の女性としての生き方について数々の質問を投げかけてみた。
---かなり迫真に迫った出産シーンを演じていると思いますが!
ありがとう!
---実際の人生の中で“妊娠・出産”をする事への恐怖をお持ちですか?
私の姉が1人は“帝王切開”、後の2人は“自然分娩”で3人の子供を出産しているの。そして私は、その3回の出産全てに立ち会っているので、“新しい命”をこの世に送り出す“生みの苦しみ”もしっかりとこの目で見てきているの。だから“出産”に対する恐怖は全くないと言っても良いと思うわ。
---今回の映画での経験を通して、実際に子供を産んでみたいと思うようになりましたか?
勿論、まだ母親になった経験はないけれど、15年間も“伯母”として子供達と接しているし、私の周りには常に沢山の子供達がいて、子供達を通して様々な貴重な体験をさせてもらっていると思うわ。私自身が自分の子供を生んで家族を作る可能性については、その時が来れば自然に任せて運命の時を待つ事にしているの。でも、母親になると言う事について、ただ単に自分自身の子供を生む事だけではなく、養子縁組、結婚した相手が既に子供がいるのなら、その子供達の義母になる等、全ての状況を含めて様々な選択肢があると思っているわ。
---シングル・ママになる可能性もお考えですか?
その質問に対する答えはまだ自分自身でも判っていないし、今は何とも言えないわ。勿論“生む”と決めた時がちょうどその時なのでしょうし、正直言って、現在はこれから先の自分の人生の方向性を模索している所と言った感じなの。
---今年は記念すべき40歳のバースデーを迎える事になる訳ですが、何か特別な企画を立ているのでしょうか?
40歳の記念すべきバースデーだと言って、何も特別な事をするつもりはないし、いつも通りに友達や家族と集まって皆で一緒に楽しくお祝いをしようと思っているの。実は、私はあまり有能なパーティー・プランナーではなくて、私の友達は、パーティーをするのなら事前にスケジュールと会場を決めて、早めに招待状を出さなければならないと忠告してくれるのだけれど、私はいつも“どうしてそんな事をして、私の誕生日に来る為に彼らのスケジュールを縛ったりしなければならない訳?”と答えたりしているの。要するに、その日のスケジュールが合って、快く駆けつけてくれる人達とお祝いが出来れば、それ以上何も言う事はないと思うわ。
---勿論お友達は皆あなたと一緒に記念すべきバースデーを祝いたいと思っているのでは?
だったら、私の誘いに合わせてスケジュールを組んでくれなければ! 勿論、皆がパーティーに来て一緒に楽しんでくれるのが1番理想的だとは思うけれど、皆それぞれが忙しいスケジュールを抱えている訳だし、誰が来て、誰が来ないか等と言う事には余りこだわらない事にしているわ。昨日の夜も突然思いついたように皆に連絡を入れて、“タコ・フィエスタ”でパーティーを開いたばかりなの。だからインビテーション・リストも何もないけれど、とにかく皆で集まって楽しもうと言うのが“キャメロン流パーティー開催方式”なの!
---今回の配役は“フィットネスのプロ”と言う、あなたにとっては将に“はまり役″だと思いますが、ご自身のトレーニングについて少し語って頂けますか?
勿論トレーニングは大好きよ! そして、私にとっては、心から楽しむ事が出来る仕事の一部のようなものなの。毎日出来るだけ欠かさずにトレーニングをして、更に健康の為にダイエットにも心掛けているわ!
---どのようなフィットネス運動がお好きですか?
特にリフティングとウエイト運動が好きなの!
---本当に?
私位の年齢になるとまず1番大切な要素は“身体に筋肉を付ける”事で、鍛えられた筋肉が、後半の人生を健康に生きるかどうかと分かれ道になると言う事を忘れないで欲しいわ! それにある程度の年齢になると筋肉を付ける事自体が難しくなってくるの。筋肉を鍛える事によって筋肉の周りにある骨も丈夫になるし、出来るだけ早いうちから筋肉を鍛錬していると、60代になっても40代の人達と同じような行動が出来るようになると思うの!
---40歳と言う年齢は人生の分岐点に当たるのではないかと思いますが・・・
え、それって私が既にメノポーズ(更年期障害)に差し掛かっているかと言う質問かしら(笑)本当の事を言うと“私の頭と心はいつも14歳の少年”なの!(笑) でも、それってとても楽しい事で、だから私の頭の中には“年齢と言う壁”がないのかもしれないわね。25歳の時は、早く30歳になりたいと思っていたし、とにかく早く20代に別れを告げて30代の女性になる事を願っていたと言う感じなの。歳を重ねて成熟して行いくのが人間の自然の成り行きだし、年を重ねる毎に手に入れる女性としての“成熟さ”も素晴らしい財産だと思っているわ。それにあの20代の“突き刺さる様な心の傷み”をもう一度経験したいと思う? 又、同じ様な過ちを繰り返したり、心の痛みを感じたりする事は、私にとっては“拷問”を受けるのと同じ事なの。これから40歳を迎えるのが楽しみだし、これから先ももっともっと充実した歳を積み重ねていきたいと思っているわ。
---子供を産む事に関して所謂(いわゆる)“バイオロジカル・クロック(妊娠・出産の肉体的な限界)”と言うプレッシャーを感じる必要がないと言うのは素晴らしい事だと思いますが・・・
バイオロジカル・クロック(妊娠限界年齢)を気にして、プレッシャーを感じるような女性が数多くいる事は知っているけれど、私に関して言えば、そうした心配は一切ないわ。だって自分の人生は自分で築き上げていくもので、人からとやかく言われるものではないと思わない? 私は、人には生まれながらにそれぞれ定められた目的があって、その目的を達成する為に生きて行くのが人生だと信じているの。
現在の社会環境下では“女性は子供を産んで母親に成る事”が不文律のように定められているけれど、私は必ずしもそうした“神話”を信じていない女性の1人なの。だから無言の社会的なプレッシャーに負けて、心身ともに子供を生む準備が出来ていないのに出産したり、まだ子供が欲しいと思っていない時期に出産したりして、本来の人間としての目的から一時的に脱線してしまうと言うジレンマに陥ってしまう事が多々あると思うの。とにかく、己を知り、自分の心の声に正直に従って生きて行く事が1番大切なのではないかしら? 私の場合で言えば、まだあれもやりたい、これもやりたいと思って、母親になる心の準備が出来ていない25歳の頃に子供を生んでいたら、落ち着いた環境の中でその子供を育てる事が出来なかったと思うの。でも、40歳と言う年齢は、ある程度やりたい事もやり尽くして、自分を知る“成熟さ”を兼ね備えた年でもあるし、きっと落ち着いた気持ちで子育てを楽しむ事が出来ると思うわ。勿論、これはあくまでも私個人の見解で、私自身は自分の人生選択に満足しているけれど、後は人それぞれなのではないかしら?
---歳を重ねると言う事に関して、とても肯定的な受け止め方をなさっているようですが、誰か特別な忠告をしてくれる人でもいるのでしょうか?
人生は、とても楽しいものだと思っているし、歳を重ねて行く過程にも、とても興味があるのよ。いかに歳を重ねて死を迎えるかと言う事は、つまりいかに生きるかと言う事に通じていると思うの。逆に言うと“生きると言う事は本当に素晴らしい事”だと思っているわ!
---“グリー”のマシュー・モリソンとの共演について何か特別な感想は?
この映画に関しては、私のキャスティングが1番最初に決まっていて、契約をする前に誰と共演したいかと言う希望を話し合う事が出来たの。勿論、私も契約書にサインする前に誰と共演するのかを知りたかったし、色々な人の名前が出て来た中で、誰かが“マシュー・モリソンはどう?”と言う声が聞こえた時に思わず“ソレソレ”と応えてしまったと言う訳! “もし彼が断わってきたら、私から直接話をしてみるから、その場合は私に言ってね”とスタッフの1人に伝える程の乗り様だったけれど、結局マシューは快く引き受けてくれて一件落着だったと言う訳! 私自身、本当にラッキーだと思っているわ!
---今までのいくつかの映画の中でとても楽しそうにダンスを踊るシーンが紹介されていますが、ダンスはお好きですか?
勿論よ! ダンスは大好きだし、特にマシューと一緒に踊るダンスは最高よ!
---あなたは“グリー”のファンでいらっしゃいますか?
私は普段からあまりテレビを見る方ではないけれど、勿論“グリー”は私が大好きな番組の1つよ。時間がある時は、時々テレビを見て、お気に入りのシーズンは全てダウンロードしているわ。
---人間関係にはいつも何らかの法則があるとお考えですか?
勿論、私自身は“アルファ”は私達の身の回りに存在していて、必要な時に私達を突き動かし、支配するものだと信じているの。そして、人間関係について言えば、1番素晴らしい事は、何も語り合わなくても、無言の内にお互いを信じて理解し合い、自分の心に素直に従って生きく事が人間同志の絆を深める鍵で、全ての“善”は、行きつく所に到達すると言うのが私の自論なの。理想的な人間関係は、信頼で結ばれていると思うし、私の場合で言えば深い心の絆で繋がっている“友人関係”が生きていく上の大きな財産だと思っているわ。
---妊娠中お腹を大きく見せる妊婦の小道具を身に着けた感想は?
どうやって“妊娠したお腹”を作るのかって? 基本的には、それぞれの妊娠時期に合わせた大きさの腹部を石膏で創った彫刻のような小道具で私の身体にギブスを巻きつけるように固定するの。それを身に着けていても不快感はないけれど、ただちょっと暑く感じる事だけは確かね! そして、妊娠3か月、5か月、7か月、9か月と、妊娠時期に従ってそれぞれのお腹の大きさに合わせた小道具に取り換えると言う訳! 面白いでしょう?
---あなたはファッション・アイコンとして有名ですが、今でもかつてと同じように、ファッション・アイコンとしての立場を楽しんでいるのでしょうか?
どんな人生にも流れと変化はつきものだと思うわ。勿論、私の仕事にはファッションはつきものだけれど、時々心の中で“また着替えなければならないの?”と独り言を言う事もあるわ。とにかく様々な洋服を試着して、自分に合うドレスを選択するのもモデルや女優としての重要な仕事の一部だし、今ではそんなに沢山のドレスを試着しなくてもワードロー
ブを見れば大体一目で自分に合うドレスを選択する事が出来るようになったわ。シャツの袖を短くまくって、パンツをまくり上げて等など(ジェスチャーを見せながら)! 2〜3時間の間、試着を繰り返してヒールを脱いだり履いたりする内にそれ自体が身体を動かす運動と同じなので、私はいつでもどこでもワークアウトが出来ると言う訳なの。
---ヘアースタイリストがあなたの髪を短く切り過ぎて、あなたが泣いた事があると耳にした事があるのですが・・・
実はその話には“尾ひれが付いていて”ある時私はジェイ・レノ(Jay Leno)に冗談めかして話をした事があるのよ。そして、その話をタブロイド誌がキャッチして、さも一大事のように書き立てたと言うのが真相なの。でも、私の髪をカットしてくれた友達は、才能溢れるヘアースタイリストで、彼女が傷つけられた事に関しては憤慨しているわ。彼女は街でも評判の私のお気に入りのヘアードレッサーなの。あの時私は、既にかなりのショートヘアーをしていて、私が“もっと短くして!”と言って徐々に短くカットしている間に、首の後ろの部分が全て露出されているに気が付いて思わずびっくりしてしまったのよ。最初は“ワアー、どうしよう”と思ったけれど、良く見ている内に可愛くて満更でもないと思い始めたわ。サロンでは、そこで話が終わったはずなのに、その話が紆余曲折、曲がった方向で発信されてしまって彼女には本当に申し訳無いと思っているわ。でも彼女は現在もトップ・クラスのヘアースタイリストとして素晴らしい仕事を続けているし、その点ではホッとしているの。それにしても“タブロイド”の報道には本当にうんざりさせられるわ!
---記者会見(USA内)の席上で“授乳”について語っていましたが、何故そんなに詳しくご存じなのですか?
アフリカを訪問した時に実際にこの目で確認したの。それにナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)チャンネルでも見ているわ(笑) そうした動物の自然の営みを良く観察していると、自然が私達に与える影響について深く考えさせられるようになってくるわ。自然は、偶然に与えられた恵みではなくて、全ての現象には理由と目的があるのだと言う事に少しずつ気付かされてくるの。でも人間のおごりは、地球環境を破壊し続けているし、様々な意味で欲望を自制しなければならない時期に来ていると言う事を私自身、実感しているわ。
---現地には単なる旅行者として行かれたのですか?
MTVで放映された「トリッピン(Trippin)」と言う番組の撮影の為に約8年前くらいに現地を訪問したの。現地で働く素晴らしい人達に巡り会えた事は私にとって“目が開かされるような”貴重な体験になったし、マサイ(Massai)族のコミュニティーをこの目で確認する事が出来たのは、とても栄誉な事だと思っているわ。
---あなたはご自身の事を映画で演じた女性と同じように自然分娩の痛みに耐えられるような“強い女性”だとお考えですか?
太古の昔から女性が繰り返してきている事ですもの、きっと私にもそうした強さが備わっていると信じたいわ!
---いつもご自分に自信を持って生きていらっしゃるのでしょうか?
自分に対する自信は、小さい頃から持ち続けていると思うわ。そして歳を重ねる毎に様々な形で膨らんできていると思うの。