数か月にわたる期待の後、ビヨンセ(Beyoncé)はついに「カウボーイ・カーター・ツアー」(Cowboy Carter Tour)を開始し、特別ゲストたちがショービズ界のスターダストを振りまいてくれています。
しかし、ビヨンセは、ロサンゼルスのソーファイ・スタジアム(SoFi Stadium)での一連の公演の初ステージに立った際、他の音楽界のスーパースターを連れ出さず、グラミー賞(Grammy Awards)受賞カントリーアルバム『カウボーイ・カーター』(Cowboy Carter)から多くを抜粋した約3時間のセットを披露しました。
代わりに、13歳のブルー・アイビー(Blue Ivy)と7歳のルミ(Rumi)という2人の娘が、とても可愛らしく彼女に加わりました。ビヨンセは、17年間連れ添ったヒップホップ界のアイコン、ジェイ・Z(Jay-Z)との間に、娘たちとルミの双子の男の子のサー(Sir)を持つ母親です。
ブルー・アイビーは長年、母親の足跡をたどってきました。2019年の曲「Brown Skin Girl」でビヨンセと共に最優秀ミュージックビデオ賞を受賞し、史上最年少のグラミー賞受賞者の1人となりました。昨年は『ライオン・キング』(原題:The Lion King)の前日譚となる映画『ライオン・キング：ムファサ』(原題:Mufasa:The Lion King)で主演を務めました。
しかし、ビヨンセの幼い子供たちがこれまでほとんど注目を浴びてこなかったため、真に注目を集めたのは、ショーの中で幼いルミがステージデビューしたことでした。
ルミが母親と共にステージに上がると、43歳のビヨンセは、ルミのボーカルをフィーチャーした2024年の曲「Protector」を歌い始めました。ルミは満面の笑みで観客に手を振り続け、両手を“プロテクター”のポーズで挙げ、最後に母親を抱きしめました。姉のブルー・アイビーは後ろに立ち、ビヨンセの腕を抱きしめました。
ブルー・アイビーはショーに何度も登場し、この才能あるティーンエイジャーは年間を通して続くツアーの主要メンバーになると予想されています。間違いなく、彼女の母親の完璧なステージ上の存在感と印象的なダンスの動きに匹敵するでしょう。
ビヨンセのミニチュア、ブルー・アイビーは、常にスポットライトを浴びる運命にあるように思えるかもしれませんが、ビヨンセが以前説明したように、長女は自らその道を選びました。「彼女は生まれつき才能があるけれど、ブルーをステージに立たせたいとは思いませんでした。
ブルーは自分でステージに立つことを望んでいました。彼女は真剣にステージに立って、そしてそれを勝ち取りました。そして何よりも、彼女は楽しんでいました! 私たちは皆、毎晩、目の前で彼女がどんどん成長していくのを見守ってきました。」とビヨンセは2024年に『GQ』誌に語り、娘を「アーティスト」と表現しました。
ブルー・アイビーが両親の輝かしいキャリアを真似しようと決めた理由は容易に想像できます。2008年に結婚したビヨンセとジェイ・Z(55歳)は、ハリウッド屈指のパワーカップルとして確固たる地位を築いています。ジェイ・Zは2023年に『ビルボード』(Billboard)と『ヴァイブ』(Vibe)の両誌から史上最高のラッパーに選出されています。
1990年代にガールズグループ、デスティニーズ・チャイルド(Destiny’s Child)で名声を博したビヨンセは、すでにキャリアにおいて歴史を築いています。それは、グラミー賞史上最多受賞アーティストというだけではありません。
数々の栄誉の中でも、彼女が常に最優先してきたのは、母親としての役割です。2012年にブルー・アイビーを迎えて以来、彼女は家族生活を最優先に考えており、以前は子供たちを育てることが究極の目標だと語っていました。
「仕事のスケジュールは家族の都合に合わせて調整しています。子供たちが学校を休んでいるときだけツアーに出るんです。家族と一緒に世界を旅し、様々な言語、建築、ライフスタイルに触れられる人生をずっと夢見てきました。3人の子供を育てるのは簡単ではありません。」と彼女は続け、「どんなにお金があっても子供たちの普通の生活を犠牲にする価値はありません。」と付け加えました。
2020年、ビヨンセは自身のビジュアルアルバム『ブラック・イズ・キング』(Black Is King)を息子に捧げました。
「息子のサー・カーター(Sir Carter)が生まれてから、息子たちを励まし、称えること、そして心の知性、自己価値、そして私たちの豊かな歴史を育む映画、児童書、音楽を十分に楽しんで育ってもらうことが重要だと感じました。」と当時彼女は説明しました。「だからこそ、このフィルムは息子に捧げられたのです。」
推定8億ドル(約1164億円)の純資産と熱狂的なファンの「ビヨンセ」を抱える彼女は、多くの親が抱える日々の苦労とは無縁だと思うかもしれません。しかし、ビヨンセは、恋愛、家族生活、仕事、そして貴重な「自分時間」のバランスを取ろうとする、あらゆる母親が直面するのと同じような葛藤に直面していることを率直に語っています。
「私にとって一番ストレスなのは、仕事と生活のバランスを取ることだと思います。」と彼女は2019年に認めました。「子供たちと一緒にいられるようにすること。ブルーを学校に送り届け、ルミとサーをアクティビティに連れて行き、夫とのデートの夜をつくり、家族と夕食をとる時間に間に合うように帰宅すること。これら全てを会社を経営しながらこなすのは、大変なことです。」
クイーン・ビー(Queen Bey)は、この挑戦を難なく乗り越えているようです。今年は「カウボーイ・カーター・ツアー」で各地を巡業する予定です。6月にはロンドンで数公演を行い、ワールドツアーのヨーロッパ公演の幕開けを飾り、7月にラスベガスでツアーを締めくくる予定です。
Words © Kenzi Devine / OK! Magazine
Photo © Adriana M. Barraz a/ WENN.com
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