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サイクリストで夫のジェイソンが流産で亡くなった2人の赤ちゃんへの追悼の思いを込めてバラの木を買ってくれたことが救いとなって、前に向かって歩き始めることができるようになった、と思いを打ち明ける世界で最も有名な女性サイクリストと言われるデイム・ローラ・ケニー。

OK! 独占インタビュー☆デイム・ローラ・ケニー:「ジェイソンは、流産で亡くなった私たちの赤ちゃんへの追悼の思いを込めてバラの木を買ってくれたの」Vol.1

「流産の悲しみ」や「それから3か月後の子宮外妊娠」について、初めてその思いを打ち明ける世界で最も有名な女性サイクリストと言われるローラ。

過去5回に渡り、オリンピックでゴールドメダルを手にした世界で最も有名な女性サイクリストと言われるデイム・ローラ・ケニー(Dame Laura Kenny)(30歳)は、2021年8月の東京オリンピックでゴールドメダルを手にして以来、ダービーで開催された競技会で1位入賞者として壇上に上がるという栄誉に輝いている。

そして、そこにはサイクリストで夫のジェイソン・ケニー(Jason Kenny)(34歳)とローラにとってちょっぴり物悲しい思い出が残っている。もし妊娠していたら、2024年パリオリンピックには出場できないであろうという予測の下、密かに妊娠活動を続けていた2人は、避妊ピルの服用を中止し、その1ヶ月後にローラの妊娠が判明したのだという。

「ちょうど2人とも自宅にいたときに妊娠テストをして分かったことで、2人とも本当に興奮したわ。最初の子のアルビー(Albie)(現在4歳になる息子)を妊娠したときは、オリンピックで優勝した頃の自分に戻ることができるかどうかがとても心配で、引退の2文字が浮かんできて、今でも恐怖を感じたことを覚えているわ。でも、今回は初めての経験ではないので、いずれオリンピックの頃の成績に戻れることは分かっていたし、それほどの心配はなかったの。」とマンチェスターでの撮影の合間に楽しそうに語るローラ!

2012年のロンドンオリンピック以前に競輪競技場で出会い、恋に落ちたというローラ(旧姓ニー・トロット:née Trott)とジェイソンは、その妊娠のニュースを2人だけの秘密にし、両親にも告げることはなかったという。そこには、妊娠12週目の安全期に入るまで発表を待つという2人の意図があったのだが、結局それ以前の妊娠9週間目に流産するという悲しい出来事に遭遇している。

「あれはちょうどユーロスポーツ(Eurosport)のコメンテーターの仕事のために、スペインのマヨルカ島(Mallorca)に向けて出発する前日の夜、自宅にいるときに起きたことだったの。とにかく大量の出血に自分でも驚いてジェイソンに向かって叫んだことを覚えているわ。彼は、パニックに陥らず落ち着くようにと言って、静かに私を慰めてくれたの。それからすぐに助産師に電話を入れてアドバイスを求めたのだけれど、そのときは“多くの妊婦が通過するプロセスの1つ。それほど心配することはない。”と言われたの。

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それで、自分に向かって“大丈夫”と言い聞かせて、愚かなことに私は翌日の飛行機に乗って現地に向かってしまったの。もちろん、ジェイソンは私に考え直すよう説得して、もしどうしても行くのなら自分も同行すると言ってくれたわ。彼の心配は当然のこと! でも、自分に自信があった私は彼の申し出を断って出発してしまったの。それからあとは最悪の事態で出血はひどくなるばかり!」

マヨルカ島に着いた翌日に開催されたUCIトラック・チャンピオンズ・リーグ(UCI Track Champions League)で、3時間に渡り解説者としての役目を務めたローラだが、その間にも生理用ナプキンを10分に1回は交換しなければならないという最悪の状況! そして、夜遅くになってあまりの腹痛に耐えられなくなって、サイクリストの仲間に病院に連れていかれたという。

「大丈夫と自分に言い聞かせて、何とか解説者としての責務は全うしたつもりだったけれど、夕方になってからはもう痛みに耐えられなくなってしまったの。とにかくあんな大量の出血を経験したのは生まれて初めてで、トイレに通う回数や下着を着替える回数はもう半端なものではなかったわ!」

スペインの病院で内部スキャンをした結果、妊娠4~5週間と告げられたローラは「病院はきっと私がまだ若い女の子のように未熟で、妊娠月を間違えていると思ったようなの。そして、結局は特別な処置もしないまま家に戻さたというわけなの。」と当時の様子を語っている。

3日間に渡る腹痛を経験した後、チェシャー(Cheshire)のナッツフォード(Knutsford)にある自宅で、やっとジェイソンとアルビーと再会したラウラは、残念にもその日の遅くに“流産”をいう悲しい結末を迎えている。そして当時の様子と経緯についてローラは次のようにコメントしている。

「10分間の激痛の後に大量の出血があって、痛みがさらに激しくなってきたときは自分の直感で“もうお腹の赤ちゃんは助からない!”と思ったことを覚えているわ。そして悲しいことに、その私の直感が現実になってしまったというわけなの。私自身、流産は初めての経験! それに周囲にも流産を経験した友人はいないので、誰にも相談することができなかったの。後から母に電話で“実は、良い知らせと悪い日があるのよ”と言って流産したことを伝えたときに、実は母も同じように流産の経験をしたことがあると知ったというわけなの。現在は3回の流産を経験しないと、病院で血液検査や経過の検査ができないので、今は特に何の検査もしていないという状況なのよ。妊娠12週間で流産してしまったことを伝えたときは周囲の皆もびっくりしてショックを感じていたようだわ。でも自分の経験からも、1度流産を経験したからといって、2度と妊娠できないわけではないし、周りの女性たちには“流産の経験をしたのはあなた1人ではないから大丈夫”と言って励ますように心掛けているわ。」

WORDS © NICOLA FAHEY
PHOTOS © LORNA ROACH

Vol.2へ続く・・・。

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