「ただ単にロックスターの成功物語としてではなく、僕の心の中にある“真実の声”を感じ取ってほしい」と自伝『レット・ラヴ・ルール』について語る、音楽界の大御所レニー・クラヴィッツ!

OK! インタビュー☆レニー・クラヴィッツ:自伝『レット・ラヴ・ルール』Vol.1

「ただ単にロックスターの成功物語としてではなく、僕の心の中にある“真実の声”を感じ取ってほしい」と語る、音楽界の大御所レニー!

1989年に発表した初のスタジオアルバム『レット・ラヴ・ルール』(Let Love Rule)に続き、1991年の『ママ・セッド』(Mama Said)リリース以来、新しい才能の到来と一世を風靡し、音楽界で不動の地位を手にしたレニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)だが、さらに1993 年には超ヒット作となった『自由への疾走』(原題:Are You Gonna Go My Way)でロック界の神様と呼ばれ、音楽界の大御所となったレニー!

まるで聖歌のようなタイトルトラック(アルバム名と同名の曲)、『自由への疾走』は、脈動するサイケデリックで幻想的なサウンドに触発され、同じように鼓動するミュージック・ビデオにマッチした素晴らしい作品である。

2019年、11枚目のスタジオ・レコード『レイズ・バイブレーション』(Raise Vibration)をリリースして以来、1年目となる2020年、クラヴィッツは、自伝『レット・ラヴ・ルール』を発表し、再び世間の注目を集めていた。

この自伝には、女優である母親のロキシー・ローカー(Roxie Rocker)との間にある強い絆、元グリーンベレー部隊員で、NBCテレビニュース・プロデューサーの父親、シー・クラヴィッツ(Sy Kravits)との確執、彼の隠れた音楽の才能を解放し、花開かせる鍵を与えた、女優リサ・ボネット(Lisa Bonet)との結婚などについて、心の奥に秘めたさまざまな思いが綴られている。

ちなみに、母のロキシー・ローカーは人気連続テレビ番組『ザ・ジェファーソンズ』(The Jeffersons)のヘレン・ウィリス (Helen Wills)役として知られる女優である。

また、現在56歳になるクラヴィッツは、今回発表した自伝を通して、さまざまな人種が入り混じった自身の生まれと生い立ちからくる“自己認識”の喪失についても触れ、自身の本名とルーツに戻る以前のロメオ・ブルー(Romeo Blue)というステージ名に関し、当時自分が心の奥に抱いていた違和感について次のように告白している。

「これは僕が通らなければならない、人生の旅路だったのだと思うよ! でも、今はそれもこれも全てとても美しい旅路だと思っているんだ。ロシア系ユダヤ人の父親と、カリブ出身のアフリカ系アメリカ人でクリスチャンの母親との間に生まれ、マンハッタン、ベッド・スタイ(Bed-Stuy:ニューヨーク市ブルックリン区にあるベッドフォード・スタイべサント地区の略称)、ロサンゼルス、バハマなど、さまざまなところで暮らすという変化に満ちた子供の頃の豊かな経験が結局は僕の心の糧となって、その結果今ここに“レニー・クラヴィッツ”の存在があると思っているんだ。

この本は、僕がアーティストになる道のり、子供時代の経験、僕に影響を与えて成長させてくれたアーティストたちなどについて綴られているんだ。だから、読者にはただ単にロックスターの成功物語としてではなく、僕の心の中にある“真実の声”を感じ取ってほしいと思っているよ。」

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さらに、クラヴィッツは音楽活動の他にも、2003年にはクラヴィッツ・デザイン事務所を設立した、本格的なデザイナーでもある。

ニューヨークを拠点に活動するクラヴィッツ・デザイン事務所は個人邸宅だけではなく、スワロフスキー・クリスタル(Swarovski Crystal)、モーガンズ・ホテル・グループ(Morgans Hotel Group)、ドン・ペリニヨン(Dom Perignon)などの高級ブランドとタイアップした商業施設企画、さらに、家具、ライカ(Leica)カメラ、ロレックス(Rolex)ウォッチなどと組んで、多岐に渡るデザイン活動に携わっている。

また、2019年は1970年代のイコノグラフィー(図像)から感動を受けて、トロントに建設された7階建てのビシャホテル(Bisha Hotel)のデザイン全てを取り仕切ったり、ニューヨーク市マンハッタン区ダウンタウン地域にあるノリータ(Nolita)に新しく建設されたコンドミニアムの75ケンマール (75Kenmare)のインテリアを手掛けている。

さらに、自身が“エデンの園”と呼ぶ、リオデジャネイロ近郊にある18世紀のブラジルのコーヒー農園を購入し、自分だけではなく、家族や友人たちのためにその農園を“癒しの邸宅”に建て直したクラヴィッツ! そして彼はその経緯について次のようにコメントしている。
「それは言葉に表すことができないほど、素晴らしい光景で、僕は一目見た途端に今までの人生の全てを投げ出して、カウボーイから乗馬を教えてもらったり、農業を学んだり、毎日自然と向き合う生活に没頭してしまったんだ。

今まであんなに心穏やかで、平和で、自分の存在が神に近いと感じたことはなかったし、それはまるで魔法に掛かったような時間だったよ。」

レニー・クラヴィッツは自身のルーツと、母の祖国であるバハマを身近に感じていたいという思いから1989年、バハマ諸島にある、全長約180キロメートル(約112マイル)の細長いサンゴ礁の島、エルセーラ島(Eleuthera)に土地を購入し、現在は広大な敷地内にある邸宅で暮らしている。

そして自身のバハマに寄せる思いを次のように語るクラヴィッツ!
「幼い頃からバハマは、いつも僕の魂の中にあったし、ここは僕の人生のルーツなんだ。毎年夏になると母と一緒に行くバハマ! 首都のナッソー(Nassau)に着くと、飛行機の扉が開いてあの熱帯特有の湿った風が肌にまとう感覚が何とも言えない心地良い瞬間!

そして、スティールバンドの演奏で迎えてくれる、あの素晴らしい音色は今でも僕の心の中に焼き付いているんだ。バハマは僕にとって抑圧から解放されて、人間本来の自然の姿に戻れる場所! そして自分の声に耳を傾け、自分自身を感じる場所でもあるんだ。」

Interview © WENN
Photo © Nicky Nelson / WENN
Photo © Ivan Nikolov / WENN

Vol.2へ続く・・・。

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