━━キム、ウエディングドレスについて、もう少し詳しくお話ししていただけますか?
キム:キャロライナ・ヘレラ(Carolina Herrera)の体の線にピッタリとそったドレスで、裾の部分はAラインに広がっていて、後ろの部分はビーズとパールで飾られているの。それに小さなポケットがついていて、ほんのわずかな必要な物をしまうことができたので、とても便利で実用的。それに背中には大きなリボン飾りがついていて、とてもインパクトはあるけれど、決して派手ではなくて、どちらかというと控えめなデザインのドレスだと思うわ。
スコット:まるで、シンデレラが舞踏会で身に着けるようなドレスだったよ!
━━プリンセスになったような気がしたのではないですか?
キム:本当にそんな気がしたわ。とにかく、最初に身に纏った瞬間から一目惚れしたドレスなの。
━━お子さんたちやお孫さんたちにはそれぞれの役割があったのでしょうか?
キム:ええ、全員が式に参加してくれたの。エミリー(Emilie:23歳)が私のチーフ・ブライドメイドで、デビッド(David:26歳)はスコットのアッシャーの1人。そしてポリー(Polly:10歳)は小さな子供たちを率いるブライドメイド・チーフ。それから、レネー(Renée:6歳:スコットの娘)とポリーがフラワーガール、そして孫のテディー(Teddy:2歳)がページボーイを務めてくれたの。
スコット:僕はこれを“ブライダル・パーティー”と呼んでいるんだけれど、実際にあの1日は“キム・マーシュの取り巻きパーティー”のようなものだったよ(笑)。
キム:過去1年半を振り返って、自分が家族の皆にどんなに感謝しているのかをウエディングの場できちんと知らせるときだと思ったの。
━━キム、天使のネックレスを身に着けていましたが、あれには何か特別な意味があるのでしょうか?
キム:2009年に亡くなった息子のアーチー(Archie)を偲んで、デビッド、エミリー、ポリーの3人が母の日にプレゼントしてくれたもので、それ以来、肌身離さず身に着けているの。あれを身に着けていると、今でも亡くなったアーチーがそばにいてくれるようで、ウエディング当日は特に離さずにいたかったの。
━━キム、お父様と一緒にバージンロードを歩く前に、2人で何か特別な会話を交わしたのでしょうか?
キム:父とは式場に行く車の中で、手を握り合って色々とおしゃべりをしたわ。父は私を見つめて「なんて綺麗なんだ!」と言ったりして、両親揃って興奮気味だったことを覚えているわ。スコットが大のお気に入りの父は「この結婚式の日が待ち遠しかった。もう安心して君のことをスコットに預けることができるよ。」と感慨深げに私に語り掛けてくれたの。
━━サンドハーストは特別な場所で、誰でも簡単に式を挙げることができるわけではありませんが、そのことについて何か特別な感慨はありますか?
スコット:ロイヤル・メモリアル・チャペルを使うことができるのは士官に限られていて、僕は12年前にこのチャペルで英国陸軍士官として任命を受けたんだ。だから、ここで式を挙げることができるのは2人にとって本当に特別なことだと思っているよ。
━━スコットのお父様が、スコットが書いた詩を朗読したということですが。
キム:スコットが2回目に遠征のときに私のために書いてくれた詩で、最初に出会った頃から彼はよく私に詩を書いて贈ってくれたりしていたの。
スコット:詩のタイトル「ドリフト・バック・ホーム(Drift Back Home)-家路」というタイトルで、“今頃キムは何をしているのだろう”と目をつむって夢想しながらキムのことを思い出しているという内容の詩なんだ。
ここにスコットがアフガニスタン遠征中に書き綴ってキムに贈ったという「ドリフト・バック・ホーム(Drift Back Home)-家路」の詩を全て紹介することにする。
「静かに目をつむって思いを君に馳せると、僕の心と魂は君と一緒にいるような気がする。そして、君もきっとそう思ってくれるに違いない。2人の強い絆が、心の奥底でより強く結び付く、そんな思いに駆られている僕。真実で神聖な愛は何ものにも優る強いもの。
今僕は「僕の心、魂」の全てを君に捧げたい。静かに目を閉じていると、今家路に向かっている僕の姿がまぶたに浮かんでくる。そして子供たちを抱きかかえる僕の微笑みと、部屋中に溢れる笑い声が聞こえてくるような気がする。
愛する人よ、君がいるから僕の人生は“誇り”に満ち溢れている。僕がいない間、毎日君の愛で家族を守っておくれ! 君は優しさの中に強さを秘めた素晴らしい女性! 僕の人生にとって君以上の女性はいない! さあ、そっと瞳を閉じて! そう僕は今、君のそばに横たわっているよ。どんなに距離が離れていても、僕たちの心はいつも1つ!
どこにいようと、僕の心は2人が住む家にいて、手に手を取って見つめ合う僕たち2人! 君は僕の人生の礎(いしずえ)、そして僕の魂! 共に白髪が生えるまで、そして命ある限り、喜びも悲しみも分かち合おう。君は僕の人生そのもの!」
WORDS © ANNA MATHESON
PHOTOGRAPHERS © MATT POVER AND SCOTT HEAVEY
WEDDING CO-ORDINATOR: JULIE ARNOLD STYLING CONSULTANT: MARTINE ALEXANDER HAIR: VINCENT ALLENBY AND JAMIE LYNN AT TREVOR SORBIE MAKE-UP: SALLY ROWE AND ARMAND BEASLEY USING CHARLOTTE TILBURY HOLLYWOOD FLAWLESS FILTER IN 4 MEDIUM (SKIN), LASHED BY GLJ COSMETICS IN BEAU (EYES), KILO HYDRA GLOSS NO 20 (LIPS) NAILS: EMILIE CUNLIFFE AT THE BEAUTY BOX ASHTON IN MAKERFIELD SECURITY: JULIE PERRY EVENTS AT JULIEPERRYEVENTS.COM KYM’S WEDDING DRESS CAROLINA HERRERA FROM THE WEDDING CLUB BRIDESMAIDS DRESSES BY SONYA BERNADO AND ANGEL CONNELLY FROM PASTEL AND GREY EARRINGS BY FREYA ROSE CAKE BY RED BUTTERFLY BAKERY FLOWERS BY VERDURE MANCHESTER HUGE THANKS TO PAUL PASHLEY AND TOMMY T AND THE BELLE TONES
Vol.3へ続く・・・。