━━妊娠中の状態はいかがでしたか?
実は、私は妊娠糖尿病という厄介な症状を抱えていて、エリーゼ(長女)のときは妊娠後期にそれが分かったの。でも、オリバーの場合は最初からそのことが分かっていたので、医者は全て対処法を整えていて、糖分、炭水化物の摂取は禁止、そして一日に4回の血液検査をしなければならないという摂生生活を送らなければならなかったの。
妊娠中はお腹が空くし、胎児に栄養を与えるためにケーキやチョコレートを食べてエネルギー源を補給するという食生活が普通なのだけれど、私はその真逆を行っているというわけなの。
━━では分娩のときはいかがでしたか?
まさに“試練”としか言いようがなかったわね。出産経験者たちは、初めての出産に比べると、“2人目の子供を産むときの方が早く出てきてくれるので、はるかに楽な出産よ”と言っていたので、初めての経験のときほど大変とは思っていなかったの。
でも、結果は今回の方が2倍の時間が掛かってしまうくらいの難産だったのよ。その上、糖尿病を患ってしまったため、“陣痛促進剤”を使わなければならなくて、実際に陣痛促進剤が効いてくるまでに数日間掛かってしまったの。
さらに悪いことには、赤ちゃんの胎内での向きが逆になっている、いわゆる“逆子”状態で、とても難しい分娩だったわ。本当に今思い出しても悪夢のような出来事で、今はもうあのときのことはできるだけ考えないようにしているの。
━━今回のパンデミックがさらにストレスを大きくしたと思いますか?
まさに、その通り! 彼が生まれたのは1月10日で、くしくもちょうどコロナ患者の死亡率が急速に高まってきた日だったので、病院内も混乱していたわ。
だから、最初の子供のときは出産後2~3日は入院していたけれど、2回目のときは新型コロナウイルスのパンデミックの影響で24時間後に退院といった感じだったの。でも、1日も早く退院したいと思っていた私にとっては、逆に好都合だったけれど!
━━分娩中、ジュアンはずっとあなたのそばに寄り添っていてくれたのでしょうか?
いいえ、分娩室までは一緒に入ることはできるけれど、陣痛が始まったあとは、部屋を出て行かなければならなかったの。
━━ご主人は、妊娠中にいろいろと手助けしてくれたのでしょうか?
ええ! ただでさえ忙しい仕事の合間を縫って、妊娠中の妻や家族をかかえた海外への引越準備をしなければならないという重圧の中でもずっと私を支えてくれて、本当に模範的な伴侶だったと思うわ。
━━男の子が生まれてくことを事前に知っていたのですか?
ええ、事前に準備をしたり、計画を立てたりしたいと思っていたので、出産前に生まれてくる子の性別を知る必要があると思っていたの。
━━男の子と女の子を1人ずつ授かって、幸せに思っていますか?
男の子と女の子が1人ずつというのが私の理想だったから、私にとってこれ以上の喜びはないわ!
━━もっとたくさんのお子さんを設けて、大家族をつくりたいと思いますか?
夫のジュアンも私も“2人の子供”が理想という点で意見が一致しているの。
━━2人の小さなお子さんの子育てをする母親としての心境は?
それは、大変なことは確かよ! 新生児に及ぼす可能性がある新型コロナウイルスの感染のリスクを考慮してエリーゼの保育園通いを1ヶ月中止したの。でもその間彼女はやることがなくて退屈そうにしていたので、結局は保育園に戻すことにしたのよ。
今は、保育園で幸せそうにしているので、それはそれでベストな選択だったと思っているわ。パンデミックという状況だけでも大変だというのに、新生児と3歳の子供の子育てともなると、それこそ毎日が睡眠不足との闘いなわけ!
━━オリバーが誕生した後のご主人の変化は?
女の子は“パパっ子”だというし、彼にとってエリーゼは“目に入れても痛くない”存在なの。でも、男の子が生まれてきたことも、とても嬉しく思っているようよ。
━━“幸福な結婚生活”を築くためのあなたの秘訣は?
私たちはいつもチームという意識を持って家庭を築いてきているし、チームワークが夫婦の基本だと思っているわ。もちろん、新しく子供が生まれてきたりすると、お互いにちょっと疲れて、そのイライラからちょっとした言い争いをすることもあるわ。
でも、お互いに愛し合って思いやりの気持ちを持ってさえいれば、すぐに仲直りして元の鞘に収まるものだと思うわ。
━━今まで結婚生活を送る中で一番大変だと感じたことは?
ちょうどロックダウンの最中、ジュアンは出張で常に家を留守にしていた時期があって、あのときは本当に大変だったわ! 夫不在の家庭の中で、たくさんのことを1人で抱えて生活しなければならないのはストレスを抱えるだけではなくて本当に寂しいものよ。
でも、逆に言えば、このロックダウンが私たち家族の絆をより一層強くしてくれたということも言えると思うの。
WORDS © EMILY WHITWAM
PHOTOS © LORNA ROACH
STYLIST © HARRIET NICOLSON
Vol.3へ続く・・・。