━━『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(原題:Stranger Things)の共演者、チャーリー・ヒートン(Charlie Heaton)やノア・シュナップ(Noah Schnapp)と比べて、ヘンリー・カヴィル(Henry Cavill)(『エノーラ・ホームズの事件簿2』(原題:Enola Holmes 2)で演じたエノーラ(Enola)の兄シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)役)のようなベテラン俳優との仕事は、またちょっと異なったダイナミックな側面があるのでは?
確かにそうだと思います。私はノアやチャーリーと学校ではなく、仕事を通して一緒に育ってきたんです。ですから彼らは私にとって学校ではなく職場のクラスメート、あるいは兄弟姉妹のような感覚を持っているんです。
でも、ヘンリーと私はまったく異なる関係を築いてきました。それは何というか、ちょっと“大人の友達”同志のような感覚なんです。私は彼の仕事に対する真剣さとプロ意識をいつも尊敬していますし、まだまだ未熟な私をプロとして扱ってくれることにいつも感謝しています。
━━彼(ヘンリー・カヴィル演じるシャーロック・ホームズ)の妹役を演じる気分はいかがですか? それから、年齢に関わらず、時々ヘンリーを弟のようにからかったりするようなことはあるのでしょうか?
公私ともに彼の妹でいるのは素晴らしいことだと思いますし、実兄と同じような感覚でヘンリーに接するのはとても楽しい瞬間なんです。ヘンリーをからかうのは非常に簡単ですが、でも、そこには彼の自然の笑いを誘う“良い意味での機知に富んだユーモア”が必要なんです。
━━あなたとヘンリーの性格にはかなりの差があると思いますか?
そうですね。確かに大きな違いはありますが、でも私たちは良い意味でお互いの違いを補い合っているのではないかと自負しています。ヘンリーは非常に理論的な人で、特に問題が起きたときの解決に関しては、全てに対して合理的な対応をしていますが、それに比べると私の場合は、はるかにアップダウンが激しいのです。つまり、私はさまざまな角度から1つの物事をとらえて対応しますが、ヘンリーはそんな時間の無駄遣いはせずに、最初からベストな解決策を見つけるのがとても得意なんです。
━━エノーラはたくさんの単語の謎を解くのがとても上手ですが、あなたはどうですか? それから、あなたはワードル(wordle)(文や文書に含まれる単語をグラフィカルに並べて視覚化したもの)が得意ですか?
私はしませんが母はやっているようです。そして母は自分が立ち往生している課題を私に送ってきて「ミリー、ちょっと一緒に考えてみて?」と、メッセージを送ってくるんです。そしてそれを受け取ると、私はつい撮影現場で何とか答えを見つけようと夢中になったりしてしまうんです。私がやるのは単語検索とクロスワードで、特にお気に入りはニューヨーク・タイムズのクロスワード! 毎日iPadで遊んでいます。
━━『エノーラ・ホームズの事件簿2』のエノーラと、『ストレンジャー・シングス』のイレブン(Eleven)を演じることの違いについて少しお話していただけますか?
まあ、どのように答えたらよいのかしら? それは、片方は全く話しもせず、もう片方は話が止まらないようなものです。実は、同時進行で両方を演じる機会があったのですが、“イレブンは顔の表現で演技をすることを学び方”や“エノーラは山のようなセリフを学ぶ”ような違いではないかと思います。
━━『ストレンジャー・シングス』の次のシーズンの撮影がそろそろ始める頃かと思いますが、あなたはそのエンディングをご存知でしょうか? もし知らないとしたら、あなたにとってはどのような終わり方が理想なのでしょうか?
最初の質問「それについて考えましたか?」の答えは「イエス」、「それがどのように終わるか知っていますか?」の答えは「ノー」です。そして「どのように終えたいか」についてはもちろん、考えたことはあります。でも私はダファー(Duffer)兄弟ではなく、彼らほど賢くて創造的でもありません。ですから私はそんなにたくさんの選択技を持っているわけではなく、今の質問に対して的確な回答は持っていないんです。でも、知っていたらいいのにと思ったりすることがあるのも確かではあります。」
━━あなたは8歳から演技を始めていらっしゃいますが、この職業に就いてみたいと思うきっかけをつくった特定の映画や俳優、または女優はいたのでしょうか?
昔から『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』(原題:Hannah Montana)のマイリー・サイラス(Miley Cyrus)とセレーナ・ゴメス(Selena Gomez)のファンで、私にとって彼らの存在はとても大きな意味を持っていたんです。それから、メリル・ストリープ(Meryl Streep)も大好きですし、『トワイライト』(Twilight)シリーズの大ファンでもあります。
━━あなたはかなりのスケールを持つソーシャルメディアのフォロワーを持っていて、世界中の女の子があなたに憧れの気持ちを抱いているようですが、ご自分の存在を若者のロールモデルだと思っていますか?
私がやりたいのは、若者に“自分が本当にやりたいと思っていることを成し遂げるように促すこと”、“自分が望む理想像に近づく努力をすること”というメッセージを伝えることです。可能性を追求することや、何かを達成したいと願うことには制限はないはずです。でも現状を見てみると、時々年齢や人種、または性別によって制限されていると感じたりすることがあるのは確かです。
私にとっては、あなたが何歳であろうと、どこから来ようと、あるいはあなたが女の子であろうと男の子であろうと、夢を持っているのなら常にその夢の実現を目指して努力すること、そして周囲の人たちにその必要性を理解してもらうことがいちばん大切なことなんです。ですから、そういった思いを持つ私がロールモデルであるというのでしたら、それは確かにそうかもしれません。私は今自分が好きなことをしていますし、他の人たちにも自分の人生に目的を持ち、何よりも自分たちの人生を楽しんでほしいと思っています。
━━年齢を重ねた今、大人の役を演じることを楽しみにしていらっしゃいますか?
18歳という年齢を迎えた今、自分が演じる役柄、伝えたいと思うストーリーにもう少し幅ができ、柔軟性が生まれてきたように感じています。そしてこれから先、より成熟したキャラクターを演じることを楽しみにしています。
もっと若い頃は全てが純粋培養で、常に自分の年齢にふさわしいかどうかを意識する必要があったと思います。今思えば、私は幼いころから素晴らしいチームから、信じられないほどのサポートを受けてきました。家族はいつも私を正しい方向に導いてくれましたし、仕事の面でも適役に恵まれ、本当に幸運な道を歩んできたと感じています。でも今は、少し年齢を重ねたからこそ、自分が抱く演技の野望を持つことを許されるようになったと思っているんです。
ミリー・ボビー・ブラウンによる上記のコメントは、11月2日に実施されたNetflixの『エノーラ・ホームズの事件簿2』プレミア・ズーム・チャットの際に残されたものです。その内容の長さと音声の不明瞭さのため、一部編集されています。
Interview © Jan Janssen / Wenn
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