「自身の乳がん宣告」や「息子のテオドール(Teodore)が2人の強さの礎」を語る、かつての『コロネーション・ストリート』(Coronation Street:イギリスの連続テレビドラマ)(略称 CORRIE:コリー)のスター、ビクトリア・エカノエ(Victoria Ekanoye)とパートナーのジョニー・ロマス(Jonny Lomas)のOK! インタビュー特集! (インタビュー当時:2021年10月)
時を遡ること昨年3月「早期乳がん」が発見されたが、幸いなことに「両乳房のがん組織摘出手術」で治療が可能という医者からの診断を受けた『ザ・ロイヤルズ』(The Royals)のスター、ビクトリア!
そこで今日は「昨年1月、難産の末、息子のテオドールを出産した体験」、「ベイビーとの奇跡的な出会い」、「赤ちゃんと共に時を共にする楽しさ」などについて語ってもらう。
鎌状赤血球症(かまじょうせっけいきゅうしょう)を既往症障害として持つビクトリア! その彼女が心身ともに出産後の回復を目指すことはそう容易いことではない。そうした状況の中でカップルは、この世に生を受けたばかりのベイビー誕生の喜びを限りなく味わっているという。
しかしながら、過去数ケ月前に話を戻すと、ビクトリアは左胸にしこりを見つけ、病院で医師の診断を受けなければならない事態に陥ったという。
『コロネーション・ストリート』で18ケ月間、アンジー・アップルトン(Angie Appleton)役を演じ、USヒットドラマ『ザ・ロイヤルズ』でエリザベス・ハーレイ(Elizabeth Hurley)の相手役を演じたビクトリア(39歳)は、2人の医師の診察を受け、「全ては全く問題ない」という診断を受けたが、なぜかその結果にしっくりしたものを感じず、その後3人目の医師のアドバイスを求めるに至った。そして結局彼女の勘が当たり、最終的には乳がんの診断を受けたという。
OK! 独占インタビューに際し、ビクトリアとジョニー(33歳)に会った私たちはショックな診断を受け、明らかに揺れ動く思いを隠せない2人の様子が手に取るように感じられたが、それと同時に将来に向けて何とか前向きに生きようとする姿を垣間見ることもできた。
そしてビクトリアは「とても奇妙に感じるかもしれないけれど、テオを産んで、授乳したことが結果的に私の命を救ってくれたと思っているの。あの授乳期間がなければきっと“しこり”に早めに気付くことはなかったと思うわ。」とインタビューの中で私たちに語ってくれた。
現在、イギリスのランカシャー(Lancashire)と、ジョニーが経営する建設会社が拠点を置くフランスのニース(Nice)の2カ所に居を構えるカップルは互いに献身的に支え合い、生後10ヶ月(インタビュー当時)になる息子のテオを“目に入れても痛くない”ほど溺愛する親ばかでもある。
感傷的な思いの中にストイックさを秘めたビクトリアは、「出産後まもなく乳がんを患うことの厳しさ」や「今は亡き、サラ・ハーディング(Sarah Harding)がビクトリアに強く勧めたという、3番目の医師のアドバイスを求めることの重要性」などについて、私たちのインタビューの中で切々と語ってくれた。
━━ビクトリア、乳がんの知らせを伺い、お見舞い申し上げます。現在の状況について少しお話しいただけますか?
ビクトリア:(昨年)7月、テオに母乳をあげているとき左胸の頂点の部分に小さなしこりがあることに気が付いたの。実は我が家は“がん家系”で母は41歳のとき、妹は39歳のときに乳がんを患っているので、しこりがあることに気が付いた後すぐに病院へ検査に行ったの。フランスの病院では“超音波検査”をして、そこでは「乳腺繊維腺腫(良性腫瘍)の疑いがある。」と言われたのだけれど、私はその診断になぜかしっくりとしたものを感じなかったというわけなの。過去に良性の“しこり”があった時期もあったけれど、そのときとはちょっと違和感があったので、セカンドオピニオンを聞いてみる必要があると思ったの。
━━そこでの診断はどうだったんですか?
ビクトリア:そこでも改めて超音波検査をして、同じような診断が下されたの。でも、そこの医師たちは、マンモグラフィ検査を通して“白い粉のように映る小さな石灰化した影”が見えるので、もしかすると授乳をすることによって乳管内に何か問題が生じているかもしれないので、まず息子の授乳が完全に終わる1年後に、もう1度検査をするように勧められたというわけ! でも、その理由が分からない問題を、そのまま6ヶ月も引きずるのはとても不安だったし、結局は私の直感が“それを受け入れない”と決めたということなの。それでイギリスに戻ると同時に、掛かり付けの医師から「ワン・ストップ・ブレスト・クリニック(One Stop Breast Clinic)」へ紹介状を書いてもらって、すぐにそこへ検査を受けに行ったの。
━━結局そのアポイントで何が分かったのですか?
ビクトリア:正直言って、それは大変な体験だったわ。通常の身体検査から始まって、超音波検査、マンモグラフィ、左脇下の炎症を起こしている胸腺の針テスト、それに、左胸の部分に2つ目のしこりができていたので、2回に渡る生体組織診断など、全てを含めると、4時間から4時間半くらい病院にいて、そんなに詳しい検査をするとは思わなかったし、生体組織診断をするときには、不安が募って泣き始めてしまったの。
それに私は鎌状赤血球症を患っているので、かなりの出血があって、周りについた血の部分をきれいにするために、一度検査を止めなければならないような状態だったの。履いていたジーンズも血だらけになって、自分でも驚いたくらいよ! 2件の病院では“がんではない”という診断を受けたのに、一体何が起きてしまったのかしらと思うと、本当に不安になって泣きたい気持ちだったわ。それに病院には1人で行っていたし、帰りも1人で運転して帰らなければならないという状況は本当に大変だったわ。
WORDS © RHONA MERCER
PHOTOS © TONY WARD
STYLING: RYAN KAY HAIR AND MAKE-UP: NATASHA EKANOYE
Vol.2へ続く・・・。