「全日本EV-GPシリーズ」Rd5 2021年8月8日(日) レースレポート
◇ツインリンクもてぎ/天候:雨/路面:ウェット
◇東洋電産リーフe+/Car No.88 Dr.:レーサー鹿島
12シーズン目を迎えた電気自動車レース「全日本EV-GPシリーズ」第5戦が、台風10号による雨の中、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。
EV-2クラスの#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、昨季、サスペンションメーカーのTEINが専用開発したサスペンション、チーム母体の東洋電産で行った冷却システムの改良などが功を奏し、モーター出力とバッテリー容量に優るテスラを中心としたEV-1クラスに割って入り、2度の総合3位表彰台を獲得するなど躍進、EV-2クラス全勝でタイトルを手にしました。
新型コロナウィルス感染対策をとりながらの開催でしたが、エントリー14台のうち3台が欠場し、今回もEV-2クラスは#88東洋電産リーフe+の1台のみ。最高峰のEV-1クラスには5台のテスラ・モデル3、EV-F(燃料電池車)クラスにはレーシングドライバー、飯田章選手が新型MIRAIで3回目の出場。
午前8時30分、フルウェットで予選開始。#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、決勝へ向けバッテリー温度の上昇を最小限に抑える戦略で、アウト・インラップを超スロー走行、計測ラップも60%前後のパワー、丁寧なアクセルワークで走行し2分48秒440で総合7位、EV-Fクラスの#104飯田選手の新型MIRAIが2分52秒627で8位につけました。
3レース目となった飯田選手の新型MIRAIとは、第3戦のつくばサーキットでは約45秒の差で抑えましたが、スピードレンジの高いスポーツランドSUGOでは接戦の末、バッテリー温度上昇による出力制限により終盤に後塵を拝したように、ほぼ互角の戦いが続いています。
午後1時45分、気温26℃/路面温度30℃、台風10号の影響による蒸し暑いウェットコンディションで決勝がスタート。FRらしい素晴らしいダッシュを決めた飯田選手の新型MIRAIが先行、序盤はタイヤを温めながらテール・トゥ・ノーズで追う展開に。高温多湿のためか予選前からバッテリー温度がこれまでの夏のレースよりも高い数値を示しており、終盤まで温度計をチェックしながら慎重なアクセルワークでラップを重ねました。
残り3周、第3コーナーのブレーキング中にABSが誤作動し急ブレーキ、その後、約1kmに渡ってブレーキを引きずる原因不明のトラブルが発生しスローダウンを強いられましたが、その後、自然に解消し、ラストスパートを開始。
V字コーナー入り口でアウトサイドへ並びかけ、次の第2ヘアピンでイン側をおさえて飯田選手のMIRAIをオーバーテイク、約11秒の差をつけて総合6位でゴールしました。チェッカー直前、バッテリー温度計がレッドゾーンの最終ゾーンへ入りパワーダウンするギリギリの戦いでした。
テスラ勢5台によるバトルは、今回も#1TEAM TAISAN東大/テスラ・モデル3の地頭所光選手が制し、開幕から5連勝を果たしました。
コロナ禍の脅威が増大し不安な日々が続いていますが、第6戦以降も可能な限り挑戦を続けていきます。引き続き応援をお願い致します。
【2021年レーススケジュール】
Rd1:4月10日/富士スピードウェイ(55km):総合7位/クラス1位
Rd2:5月5日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ(55km):総合7位/クラス1位
Rd3:6月6日/つくばサーキット(55km):総合9位/クラス1位
Rd4:7月4日/スポーツランドSUGO(55km):総合6位/クラス1位
Rd5:8月8日/ツインリンクもてぎ(55km):総合6位/クラス1位
Rd6:10月3日/筑波サーキット(60km)
Rd7:10月31日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ(60km)
- レーサー鹿島
Racer Kashima
BLOGGER PROFILE - 投稿アーカイブ
TOKYO FM他の局アナ、プロデューサーを経てマルチプロデューサーとして活動中。有名企業やブランドのプロデューサーとしては主に新規プロジェクト(new business development)を担当。持続可能で社会貢献度の高いビジネスモデルの構築がライフワーク。
幼少のころからクルマやレースに親しみ、大学在学中にレースデビュー。レーシングカートチャンピオン、フォーミュラトヨタ、F3などを経て、2001年からは米国ロサンゼルスを拠点にINDYライツなどに挑戦。参戦中の全日本EV(電気自動車)GPでは5度のタイトルを獲得。クルマ、オートバイ、レース文化の訴求もライフワークのひとつ。
プロデューサーを務めるフルオーケストラ「ORCHESTRA POSSIBLE」は、医療に従事する方々への思いを込めて、医療ドラマの名曲公演“音楽は心のくすり”を公式YouTubeで無料配信中。
タイトルのDOUBLE TIMERは、日本と世界、オンとオフ、右脳と左脳・・・ふたつのタイマーを有効的に使い分け人生を謳歌しよう!という自身のライフスタイルのテーマから。
◆『FMドライバーズミーティング』
~1999年スタート、著名人やセレブをゲストにカー&オートバイライフをトーク~
〇TJS@ロサンゼルス 土曜19:00~/日本時間日曜12:00~
(TJS公式サイト経由で、世界中で聴いて頂けます!)
〇K-MIX/FM山口/radiko.jp 日曜18:00~
〇radiko.jp(日曜18:00~)
◆愛車:FERRARI F355, ALPINA B3S, YAMAHA YA-1, TRIUMPH T120 BONNEBILLE,
BMW R60/2, SUZUKI GSX1000S KATANA, DUCATI 900 MHR,
MAGNI SFIDA 1100, YAMAHA YZF R6 RACER
◆1968年12月16日生/RH+A/176cm