OK! インタビュー
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
子役から監督に成長した
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットが明かす
“一人三役”の奮闘振り!
6歳から子役を始め、ハリウッドに長年籍を置く、内気で控え目な感じのジョゼフ・ゴードン=レヴィット(Joseph Gordon-Levitt)は、その類まれなる才能でここ最近メキメキと頭角を現し始めたロサンゼルス出身のスター!
そして、このハンサムな好青年は“子役は育たない”と言うハリウッドのジンクスを打ち破り、今や押しも押されぬ、ハリウッド・スターに成長している! 過去を振り返り、自らを“都会育ちのちょっと生真面目な洒落男”と称する彼はどちらかと言うと“自嘲気味”な一面を持つ青年期を過ごしたと言う。
かつて一世を風靡した風刺劇「原題:サード・ロック・フロム・ザ・サン(3rd Rock from the Sun)」の中で異星人役を演じたジョセフは、その後歴史と文学を学ぶ為、ニューヨークに渡った。そして大学卒業後再びハリウッドに返り咲いたジョセフだが、その後の俳優生活が全て順調に運んだと言う訳ではなく「沢山のオーディションを受けて、山のように“NO”の返事をもらったよ。」と、ちょっと悲しげな表情で語るジョセフ!
しかし、映画「(500)日のサマー(原題:500 Days of Summer)」でズーイー・デシャネル(Zooey Deschanel)の相手役に抜擢されて以来、自らチャンスを掴んだジョセフは、今では数多くの大作映画制作会社からお声がかかる、業界から将来を託された俳優として成長している。
そして2012年に制作、2013年1月12日から日本公開となる、タイム・トラベル・アドベンチャー大作「LOOPER/ルーパー(原題:Looper)」では、ブルース・ウィリス(Bruce Willis)演じる“未来から送られてきた暗殺者”の“時を遡る事30年前の役”を演じ、大先輩のブルース・ウィリスと堂々と渡り合う演技を繰り広げている。そして映画の中で若かりし頃のブルース・ウィリス役を演じる事になったジョセフ(31歳)は、1日に3時間を鏡の前のメーク練習に費やし、その結果自身の母親やブルースでさえ驚く程の見事な変身ぶりを遂げたと言う。
更にジョセフの活躍は留まる所を知らず、バイク・メッセンジャー役として「原題:プレミアム・ラッシュ(Premium Rush)」を撮り終えた後は、既にスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)が監督を務める伝記映画「リンカーン(原題:Lincoln)」の出演。その上、スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)と共演する「原題:ドン・ジョンズ・アディクション(Don Jon's Addiction)」では自ら監督を務め、いよいよ監督デビューを果たす事になったジョセフ!
そこでOK! は、今を時めくジョセフを訪問し、“サード・ロックのコメディアン・イメージから脱却して、一皮むけた大人の俳優になる夢”や“プライバシーを守る事の大切さ”などについて語ってもらう事にした。
---「ダークナイト ライジング(原題:The Dark Knight Rises)」をはじめ、「インセプション(原題:Inception)」等のような素晴らしい映画の後、再び大作映画「ルーパー」にも出演されますね。
そうなんだ! そして自分としては「ルーパー」の演技が今までの僕の役者活動の中で一番満足出来る作品と自負しているんだ。僕は、いつも役者を感じさせない自然な演技に惹かれていて、この「ルーパー」の中の配役は日頃から自分が演じたいと思っていた役柄のイメージにピッタリ合っていたんだ。それから、撮影中は先輩のブルース・ウィリスにも触発されて、多くの事を学ばせてもらったと感謝しているよ。特にこの映画では自分と全く正反対の性格の男を演じる事が出来て、役者として一段階段を上る事が出来たような気がしているんだ。
---ファンはこの映画から何が期待出来ると思いますか?
スリルと興奮に満ちた時間を楽しみたい人、そして大人のドラマを楽しみたい人、そのどちらにも満足出来る映画だと思うよ。
---「ルーパー」は、タイム・トラベルについて語っている映画だと。
タイム・トラベルは、今ではありきたりの筋書きだと思うんだ。でも、この映画は、ある違法な組織が特定な目的の為に暗殺者を送り込むと言う危険で無法なストーリー展開が組み込まれていて、そこが又とても面白い所だと思うよ。結局、群衆が犠牲者を取り戻す為に特別な任務を持つ「ルーパー」と言う暗殺者を送り出すと言うのが大まかなストーリー展開なんだけれどね・・・。
---いつもアクション映画を演じたいと思っているのでしょうか?
どちらかと言うと“ちょっと身体に電気が走るような”演技が好きで、アクション・シーンを通して、自分を表現するのが楽しいのかもしれないね! でも、アクションで始まってアクションで終わると言うような単純な演出ではなくて、アクションを加える事によってストーリーに深みが出てくるような映画に惹かれているんだ。
---ブルース・ウィリスの“モーフィング(Morphing:複数の画像面を円滑に変化させるアニメーション技術)”で、彼の若かりし頃の役柄を演じるのは難しかったでしょうか?
実は、この役を演じる際に僕が1番集中したのはブルースの“声”だったんだ! その事をブルースに伝えると、彼は僕が練習しやすいように、例えば自分の声を録音したテープを僕にくれたりして、いつもオープンに色々と教えてくれたよ。
---あなたの変身した姿にブルースはどのように反応したのかしら?
実は、そこが1番のハイライトで、ブルースは最初に僕を見てちょっと驚いた表情をしていたよ。彼は、とても優しい先輩だけれど、経験豊富で、あまり感情を表に出さない彼をそう簡単に驚かすような事は出来ないんだ。だから彼のちょっとしたリアクションを観察するのがとても面白かったよ! 実は、撮影中に両親が訪ねて来た時、僕の変身ぶりを見た母が“あなたが顔を見せずに私の隣に立っていると、“今息子が隣にいるのだな”と感じるけれど、いざ顔を見た途端に“一体私の息子はどこに行ってしまったの?”と叫びたくなる程、素晴らしい変身振りだと思うわ”と言っていたのをいまだに良く覚えているよ。
---今交際している相手はいらっしゃいますか?
僕は、役者としていつもクリエイティブでミステリアスな存在でいたいと思っているので、プライベートな話はあまりしないようにしているんだ。つまり、映画の中の僕は、既に主人公になりきっていて、もうジョゼフ・ゴードン=レヴィットと言う男ではなくなっていると言う事! だから、ファンの皆にはそれぞれの映画を通して異なった顔の僕を楽しんでもらいたいと思っているんだ。
---現在は“作家”、“監督、“役者”の一人三役で活躍なさっていますが・・・。
確かに! 「ドン・ジョンズ・アディクション」では脚本を書いて、その映画の監督を務めると言う二役を果たしているし、僕にそのチャンスを与えてくれる数多くの偉大な先輩監督から様々な事を学ばせてもらっているよ! スカーレット・ヨハンソンが「ドン・ジョンズ・アディクション」の脚本を気に入ってくれて、自らこの映画に出演したいと言ってくれたんだ。
---周囲の人達はまだあなたに対して「サード・ロック・フロム・ザ・サン」のイメージを持ち続けているようですが、その事に対するご自身の見解は?
僕は「サード・ロック・フロム・ザ・サン」が未だに大好きで、それがこのシリーズ作品の出演を続けた唯一の理由! とにかく演じる事がとても快感だったしね! 僕は、自分の作品に対して誰が何を言っても全く気にならないし、正直言って、撮影後はそのフィルムを燃やしてしまった方が良いと思う事もしばしばある位なんだ!