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 エマ・ワトソン、ダニエル・ラドクリフが苦悩を語る

  2012.10.19

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エマ・ワトソン、ダニエル・ラドクリフが苦悩を語る



ハーマイオニー役、ハリー・ポッター役から必死に脱却しようと・・・。

 



Emma Watson1.jpg「自分の人生をぜんぜんコントロール出来ていないんです。完全な無菌室で生きてきました。私は見いだされ、あの役に選ばれました。そして今、私は自分の生き方を見つけようと必死にもがいています。」これが、エマ・ワトソン(Emma Watson)の深刻な言葉だった。

 

 

 

若き女優は、まだ傷つきやすい9歳の普通の女の子だった時に大ヒット・映画「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズで“ハーマイオニー・グレンジャー(Hermione Granger)”役を演じるという、全世界の女の子の夢を与えられた。しかし、夢と現実には往々にして開きがあり「私は、人生を反対向きに生きてきたのじゃないかと、よく感じていました。他の誰ともまるっきり違う順序だったのではないかと?」と、胸の内を明かす。

 

 


22歳となった今、彼女の銀行口座には、何百万ドル(何十億円)もの預金があり、世界中のデザイナーが、ハリウッドでもっとも追いかけられる女優に自分の服を着せようとやっきになっている。

 

 

 

 

 

 

Emma Watson1_1.jpgそれなのに、なぜ彼女はインタビューの途中で泣き崩れてしまうのだろうか、先月のイギリス「サンデー・タイムズ(The Sunday Times)」紙の取材時のように・・・?

 

 

「自分が演じていた安全な役柄と、壊されることのないペルソナから抜け出さなくてはならない。それは、自分の手には負えない急激な変化なんです。」ハリー・ポッターから踏み出して、今、新たに自分の人生を歩もうとしているエマは、さらにこう話す。「あまりに緊張が強くて、感情的になってしまいます。」

 

 

心理学者のジャネット・ホール博士(Dr. Janet Hall)によれば、エマが今経験している自己認識の危機は、あまりに若くして有名になった人に起こりがちな症状だと言う。「通常の子供時代を過ごせず、急に有名になってしまうと、無邪気さや自由を失いやすいもの。それに対してあらゆる面で反逆しがちなものです」と同博士。


「自分は、すっかり消耗しきって、これ以上与えるものなど何も残っていないと思いました。」と、シリーズ終了後の日々についてエマは語る。


 

 

 

 

 

Daniel Radcliffe1.jpgダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliffe)は、主人公の魔法使い・ハリー役から必死に脱却しようと、裸になるシーンもあるブロードウェイの演劇「エクウス(Equus)」に出演した。
エマもまた、大人の女優として歩みだすために、映画「マリリン 7日間の恋(原題: My Week with Marilyn)」、「原題:ザ・パークス・オブ・ビーング・ア・ウォールフラワー(The Perks of Being a Wallflower)」などの作品の脇役に挑戦している。
しかし、ホール博士は、誰よりも1番大変なのがエマだろうと考える。「最初に演じたキャラクターの印象が焼きついてしまった若い俳優にとって、その後で自分のアイデンティティとキャリアを確立するのは非常に大きな試練」と、ホール博士は言う。

 

 

そんな彼女の苦悩に加えて、学位の取得もずっと彼女を悩ませている。ハリー・ポッター製作中は、勉学を妨げない撮影スケジュールを組もうと頑張ったものの、アメリカのブラウン大学でヨーロッパ女性史と演劇を、またイギリスのオックスフォード大学で英語を学ぶという2度の挑戦は、悲しいかな実を結ばす、2011年にエマは学業を中断することにした。

 

 

 

 

 

 

 

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しかし、彼女が精神的な限界に達したのは、“映画スターであるエマ・ワトソンは、無名の学生にはなれない”ことを理解した時だった。「あの頃は、ハリー・ポッターのプロモーションのためにレッド・カーペットを歩き、翌日には教室へ行くという状態で疲労が重なっていました。そして気づいたんです。“エマ、学位を取ろうとしながら、次から次へと映画の撮影をするなんて、そんなの無理よ”って。」


 

Emma Watson2_1.jpgホール博士は、エマの煩悶に驚かない。「超有名人でありながら、大学では普通の学生として過ごそうとしても、それはまわりの同級生には理解されませんからね。」

 

 

エマは今、アメリカ人の大学生ウィル・アダモウィッツ(Will Adamowicz)と交際中だが、名声のおかげでロマンスの道もずっと険しかった。「デートだって難しいの」とエマは嘆く。さらに「神経質になってしまうので、他のスターとはデートしないようにしています」と言うエマ。

 

 

一方、ダニエル・ラドクリフにとっても、すべてがバラ色ではない。彼もまた、ハリー・ポッターに抜擢された時は普通の男の子だった。愛らしい茶色の瞳と柔らかな髪の少年は、誰の目にも品行方正に見えた。しかし、「僕は酷い状態でした。お酒をたくさん、それも毎日飲んで・・・毎晩ですね、酔いが抜けきれないうちに仕事に行っていました。」とかなり若い時からアルコール依存と闘っていたという昨年の告白は、人々にショックを与えたのだった。









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