公式な発表によると、冗談を言い合って笑いにあふれる生活を送ることが、心身共にベストな環境だという。長く生きる人生の中で、子供心を持ち続けることが若さを保つ秘訣!
“毎日楽しいことを見つけるために、何も考えずにその日その日を生きていた”あの子供時代を覚えている? 心理学者のアマンダ・ガマー博士(Amanda Gummer)は、その点について次のように述べている。
「健康問題や幸福感の阻害は、大人になるにつれて増え続ける傾向にあり、子供心を持ち続けることが心身の健康維持に大いに役立っていると思います。フィットネス運動を続けたり、柔軟性のある考えを持ったりすることはもちろん、その他にも、好奇心を持ち続けて楽しい生活を送ることが健康で長生きするための秘訣だと思います。どんなに歳を重ねようと、世界を子供の視点で眺めることで、行動力に溢れた満ち足りた人生を送ることができるのではないでしょうか?」
●●●もっと自然体で目の前のことと関わるように!●●●
何かに参加して行動することはストレスを解消する手段の1つで、子供は何の抵抗もなく極めて自然にそのように行動できる傾向にあると語るガマー博士は、さらに次のようなコメントも残している。
「子供たちの毎日は、常に新しいことの連続! だから常に自分の世界に浸って集中して何かを学ぼうとしています。でも、大人になるにつれて“それほど重要でもない”ことにとらわれて、その流れに逆らうことができなくなってくるわけです。周囲の環境や自分の行動への拘りが全くなければ、私たちの心や思いは“これから先に起こりうる雑事や間違い”などに気を奪われることはないはずです。
これを試してみては?
例えば地元のお店巡りなど、次にどこか行き慣れた場所を散策する機会があったら、ただの通りすがりではなく周囲をじっくりと観察して、見慣れた風景から“新しい発見”をするよう心掛けてみてください。“もしかしたら?”という否定的な考えや“不必要な心配”を抱えて先読みをしないこと。きっと子供心に戻って“その瞬間”を楽しむことができるようになるはずです。
●●●●子供のように柔軟な身体を●●●●
足の指のつま先に触れて体全体を小さく丸めることができた頃のことを覚えていますか? でも歳を重ねるごとにそうした能力も消え去ってしまいますが、健康フィットネス専門家のサラ・ピッケン-ブラウン(Sara Picken-Brown)(sarapickenbrown.com)は、「大人になってからも、そうした能力を維持することが生き生きと活気に満ちた人生を送る鍵だと思う。」と語り、さらに次のようにコメントしている。
「加齢と共に柔軟性やバランス感覚が低下し、関節や体の軟部組織を痛めるリスクが高まってくるけれど、脊椎やヒップの柔軟性を維持する運動をすることで、バランス感覚を向上させると同時に筋肉や関節を守ることができるようになる。ゆったりとしたヨガやストレッチ運動は体内への酸素導入を促す効果がある。深呼吸をすることで体内にエネルギーを吸収するようにすることができるようになる。」
これを試してみたら?
子供のポーズ―四つん這いになって、ヒップを足元に動かし両手を体の前方に近づける。ゆっくりと5つ数えながら深く息を吸い、その後静かに息を吐くようにする。
●●●体が要求するものを食べるようにする●●●
「子供は空腹を満たすだけ食物を体内に吸収する自然の仕組みを体内に備えているが、大人になるにつれ、そうした自然の摂理が失われ、あまり体に良いとは思えない習慣を身に付けるようになってくる。そして、体重の増加に伴うダイエット思考が様々な病気を生み出すようになる。日々ストレスにさらされる生活や、外食が多い食生活を余儀なくされがちな私たち現代人は、知らず知らずの間に“精製された砂糖”や“成分の悪い油”を摂取する機会が増えてきがちになる。しかし、そうした食生活は“がん、糖尿病、心臓病、うつ病”などの症状を引き起こすリスクをはらんでいるので、とても危険。」と警告を鳴らすのは栄養学の権威と言われるジェーン・クラーク博士(Jane Clarke)(nourishbyjaneclarke.com)。
これを試してみたら?
日本人の食生活について学んでみると、通常言われている5種類ではなく、1日12種類のフルーツと野菜を体内に取り入れる必要があることが検証されている。冷凍野菜は便利で経済的なのでお薦め! そして、まずは“体の栄養になるかどうかを自分に問いかけること”が不必要な間食を失くすのにいちばん大切なこと。
●●●毎日の就寝時間を決めて、その習慣を守ること●●●
ガマー博士によると「熟睡は“はるかに遠い夢”? 私たち現代人の75%は毎日必要といわれる7時間の睡眠時間を取ることができず、そうした睡眠不足は“心臓病や脳梗塞、糖尿病、がん、肥満、うつ病”などの病気や症状を引き起こす原因となる。毎日の就寝時間を遵守することが“質の良い睡眠”に繋がるのは子供だけではなく、大人にも言えることで、そのためには“少なくとも就寝1時間前にはテレビやスマホのスクリーンを避けること”、“お風呂に入って体を休めること”、“神経を休めるためにオーディオブックを読んだり、聞いたりすること”が大切とのこと!
これを試してみたら?
科学者たちは「午前中外で日光浴をすることや、1日の睡眠時間と日中の活動時間を決めて遵守することが体内を刺激し、健康維持に役立つ。」とコメントしている。
●●●背筋を伸ばして大きくたつこと●●●
戸外で走りまわる子供たちは体の中核が発達するが、私たちが持つ“生まれながらの体形”は、肩を丸めたり前かがみの姿勢や猫背といった悪い姿勢が原因で、歳を重ねるごとに変化する。サラ・ピッケン-ブラウンいわく「大人になってからも、背筋をしっかりと伸ばした姿勢を心掛けていると、身長が高く痩せて見えるようになり、さらに正しい姿勢は背中の痛みを軽症化し、頭痛を解消する役目を果たす。また、肺の酸素導入を促進することにより、ストレスを引き起こす原因となるホルモンのコルチゾールが低下し、体内脂肪を減らすことができるようになる。
これを試してみたら?
足の親指で立ち、かかとを少し広げる。頭の上に置いた両手に届くように息を吸い、その後にまた足の指に向けて息を吐きながら体を丸めるようにする。この運動を10回繰り返すと、自分でも姿勢が改善されてくるのが分かってくる。
●●●子供のように遊ぶこと●●●
「自らの能力に限界を与えることになる完璧主義は捨て去ること! 子供が創造性に溢れているのは、ただ単に“自分の行動”のプロセスを楽しんでいるからなの。規制から外れ、自由な発想で試してみることが何よりの大切なこと!」と力説するのはガマー博士!
これを試してみたら?
“お絵描きや縫い物”などの工作遊びを見つけて、ただ単純に楽しむこと! こうした遊びは頭脳と体を活性化する効果があるという。また、パズルゲームやボードゲームは戦略的思考力を強化し、社交性を促進する。こうした遊びを楽しむことでスクリーンから遠ざかることができるようになるが、そうしたことは大人にとってもとても大切なことである。
Words © Stephen Fawcett
Photos © WENN.com
END.