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現地時間2022年9月10日にイギリスのロンドンで開催された加盟評議会で国王としての宣言を行ったチャールズ国王(写真右)とカミラ王妃(写真左)。

カミラ王妃の内助の功で、より良い国王になることが期待されるチャールズ国王(前編)

「最愛の妻カミラの愛ある支援があってこそ、私は国王としての任務を果たせるのです。」とスピーチしたチャールズ国王。

英国・英連邦王国及び王室属領・海外領土の新しい君主として初めて国民に演説したチャールズ国王(チャールズ3世:CharlesⅢ)だが、そのスピーチの中で彼はカミラ王妃(Queen Consort Camilla)が王妃として自身の治世を支えることを次のように明確に表明している。

「最愛の妻カミラの愛ある支援があってこそ、私は国王としての任務を果たせるのです。17年前に結婚して以来、忠実な公共サービスが認められ、カミラは王妃となります。彼女は新しい任務に忠実に尽くし、新しく国王となる私はその揺るぎない彼女の献身に頼っているのです。」

この献身の姿は、エリザベス女王2世(Elizabeth the Second)の死後間もなくバッキンガム宮殿の外を歩く夫婦の姿を見ても明らかです。女王を失い、深い悲しみを抱えているにもかかわらず、夫妻は集まった人々に挨拶し、握手を交わし、群衆から手渡される花束や贈り物を快く受け取り、国民との交流を交わしているのです。

スキャンダル、離婚、悲しみなど、数えきれないほど多くの浮き沈みを乗り越え、彼らのロマンチックな関係は結婚生活17年を経た今でも脈々と続いていますが、その2人の最初の出会いについては、さまざまな伝説が伝えられています。中でも私たちの心を惹きつけるエピソードは、70年代初頭、ウィンザー・グレート・パーク(Windsor Great Park)で行われたポロの試合で出会ったときのことで、そのときカミラはチャールズ皇太子に対し「私の曾祖母はあなたの曾曾祖父の愛人でしたが、あなたはこれに関してどのように思っているのかしら?」と語りかけたというのです。

しかし、チャールズ皇太子の伝記の著者、ジョナサン・ディンブルビー(Jonathan Dimbleby)は、自身の著書の中で「2人はチャールズ皇太子の最初のガールフレンドを通して知り合い、彼はカミラを目にした瞬間に心を奪われたらしい。」と書き綴っている。

たとえその話に装飾的な一面があったとしても、それがもっともらしく聞こえる理由は、ゆったりと地に足が着き、素晴らしいユーモアのセンスを持った彼女の資質によるものなのです。宮殿の中で厳粛な環境で育った青年にとって、きっと彼女は新鮮な息吹だったのでしょう。

チャールズ皇太子(Prince Charles)伝記の作家、サリー・ベデル・スミス(Sally Bedell Smit)は、自身の著書の中でカミラの友人の一人、レディ・アナベル・ゴールドスミス(Lady Annabel Goldsmith)が語る次のようなコメントを紹介している。

「カミラはどんな男性も探し求める“深い情愛、母性、屈託のない快活さ、そして身体から滲み出るような性的な魅力”を兼ね備えた女性なの。」

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現地時間2022年9月13日、イギリスのヒルズボロ(Hillsborough)にあるヒルズバラ城を訪れたチャールズ国王(写真中央)とカミラ王妃(写真左)。チャールズ国王は、2022年9月8日にバルモラル(Balmoral)城で亡くなった母親のエリザベス女王の死後、王位に就いて以来、初めての北アイルランド訪問。

チャールズ国王より2歳年上のカミラ王妃は、当時陸軍士官アンドリュー・パーカー・ボウルズ(Andrew Parker Bowles)と交際していたが、チャールズ皇太子とカミラのロマンスが本格的に始まったのは、アンドリューが兵役中の1972年からと言われている。

しかしその年の末、当時イギリス海軍に所属していたチャールズ皇太子は、兵役任務を終えて帰還したアンドリューとすれ違うように8ヶ月の海軍遠征に出ていて、それを機に2人の運命には“ボタンの掛け違い”が始まっている。アンドリューは兵役任務からの帰還直後にカミラに結婚を申し入れ、2人は1973年7月4日に永遠の誓いを結んでいる。ちなみにその挙式にはクイーン・マザー(Queen Mother)、マーガレット王女(Princess Margaret)、アン王女(Princess Anne)も出席していたという。

そして、式に参列しなかったチャールズ皇太子は友人へ宛てた手紙の中で「この空虚な気持ちはいずれ立ち消えるだろう。」と書き綴っている。しかし、そうした試練にも関わらず2人の友情は絶えることなく続き、ウィンザー・グレート・パークで開催されたポロの試合で撮影された“木の下に立って会話を交わす”2人の姿からはまだ互いに惹かれ合う様子が如実に表れている。

さらに1979年に撮影された別の写真では、チャールズ皇太子がレディ・ダイアナ・スペンサー(Lady Diana Spencer)との交際を始める前、共通の友人と一緒に歩く2人の姿も紹介されている。

また、1980年にラドロー(Ludlow)競馬場で撮影されたダイアナとカミラが共に映る映像が1枚あって、その写真の中で2人は奇しくもチャールズ皇太子の試合を見守っている。そしてそれを最後に表に姿を出すことはなくなったカミラだが、自身の結婚生活が破綻に陥る中でも彼女はチャールズ皇太子と連絡を取り合っていたという。

そして1993年には2人の親密な会話が盗聴され、チャールズ皇太子とカミラの関係がついに初めて世界に明かされることになってしまう。その後チャールズ皇太子は1994年6月に行われたインタビューの中で、2人の親密な関係を認めるコメントを残している。インタビューの中で「結婚生活の中で、あなたはダイアナ妃に忠実だったと思いますか?」と聞かれると、チャールズ皇太子は「はい、もちろんです。2人の結婚が取り返しのつかないほどに壊れてしまうまで、私たちは互いに努力したつもりです。」と応えている。

Words © Lebbey Eyres /OK! Magazine
Photos © Mirrorpix

後編へ続く・・・。

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