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注意する必要がある高機能アルコール依存症の症状とは? 愛する人を助けるための5つのポイントとは?

OK! Health☆高機能アルコール依存症の兆候と症状

お酒を飲んでいるにも関わらず、仕事、学業、人間関係などを維持できているアルコール依存症。単なる酔っぱらいとは言え、それは隠れたアルコール中毒!

アメリカの人気連続テレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(Sex and the City:SATC)のシリーズの新リバイバル版『AND JUST LIKE THAT… / セックス・アンド・ザ・シティ新章』(全10話)で紹介されている、シンシア・ニクソン(Synthia Nixon)演じるミランダ・ホッブス(Miranda Hobbes)のアルコール依存症。いつも通りの生活をしているにも関わらず、隠れたアルコール依存症で悩むというストーリー展開。弁護士としての仕事を辞め、新しい学びのために学校へ戻るという、その初日のお出かけ前にグラスワインを口にし、ピアノリサイタルへのお出かけに“ボトルワインをバッグ隠して持ち歩き、ミスタービッグ(Mr. Big)の葬儀に参列する前に立ち寄るレストランで“追悼のワイン”をオーダーするというもの!

そして、こうした飲み癖はそれほど珍しいものではなく、多くの人がいわゆる軽度のアルコール依存症と呼ばれる症状に陥っているという。

デラメア(Delamare)プライベート・リハビリテーション・クリニックの創始者兼経営責任者、マーティン・プレストン(Martin Preston)氏によると、「いわゆる“アルコール依存症”に苦しんでいる人たちは、毎日通常に仕事をこなし、家庭でも自分たちの役割をきちんと果たし、社会生活に順応している一方、どこかで日々の生活をアルコールに頼らざるを得ない人たちのことを指しています。そして、この症状を抱えている人たちは自分たちの症状を隠し続けることがうまく、明確な見極めをつけることが難しい場合が多いんです。その結果、例えば、“失業”、“人間関係の破局”など、さまざまな障害が生じてくるわけですが、でもそういう人たちはなかなか自分の生活習慣を変えようとせずに、結局は精神的に悪影響が及び、いずれは次のような症状に陥る危険性を抱えることになるわけです。」

明確な兆候 – あなた自身や、あなたが愛してやまない人のことが心配なようでしたら、次のような高機能アルコール依存症の症状に注意する必要があります。

・職場で仕事をしている間に、茂みの影や車の中など、ちょっと変わった場所で“隠れ飲み”をする。

・仕事の合間に“酔わない、あるいは酔ったと分からない程度”の量のアルコールを補給する。

・多忙な仕事や子供の世話に明け暮れた後、その日の責任を果たした自分へのご褒美として、1日1回は結構な量のアルコールを嗜む。

・お酒が飲めないと、イライラや心配が増して睡眠不足に陥る。

・禁断症状に陥らないために明け方、奇妙な時間帯、昼食時などに必ずアルコールを口にする。

・社会的な集まりの場ではいつもお酒を飲む。そして、アルコールなしの行事には、前以って必ずお酒を飲んでから参加したり、あるいは参加を回避したりする。

・通常に職務を果たし、定時に子供の送り迎えをしていることを言い訳にアルコール依存症であることを否定し、その可能性を指摘されると、突然防御態勢”に入ったり、“ふざけてかわそう”とする。

・限界を超えた酒量と知っていながら、子供の学校の送り迎えや職場への運転をするリスクを厭わない。

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『AND JUST LIKE THAT… / セックス・アンド・ザ・シティ新章』でアルコール依存症のミランダ・ホッブスを演じたシンシア・ニクソン。

アルコール摂取に関する相談を受けた後に、ワインを開けて飲む悪循環

医療従事者として、アルコール依存症の患者たちに飲酒の習慣を改善して酒量を減らすようアドバイスをした後、ほとんど毎晩のようにアルコールを口にすると語るテレサ(Theresa)(48歳)は、自身の体験について次のように述べている。

「1990年頃から職場でかなりの重責を背負う立場になって以来、自宅やクラブなどでかなりの量のお酒を飲むようになってしまったの。そして今はほとんど誰もいない所で1人酒を飲んでいるという状況なの。医療に従事する専門家として、他の人たちには飲酒の習慣を改善して酒量を減らすように忠告しているにも関わらず、家に帰るとワインのボトルを開けて、かなりの量のアルコールを飲んでしまい、一緒にゲームをする約束をしていた子供たちが酔いつぶれてソファーに横たわっている私を見つけたというわけなの。

皮肉なことに、2016年に当時結婚していた夫のアルコール依存症を発見したとき、私の酒量も徐々に増えていったの。あの当時は、きっと離婚問題で抱えるストレスや怒りをお酒で紛らわしていたのだと思うわ。でも、そうした状況を子供たちも察していたのは当然のことで、その事実を子供たちに知らせたくないという気持ちから、ワインボトルを誰も分からない所にそっと隠していたの。

でも、当時の私はそうした隠れた飲酒習慣を“別に大酒飲みというわけではないし、毎週1日か2日だけのことだから”と自分自身に言い訳をして、実際の問題に目を向けることを避けていたのだと思うわ。そして、自分自身へのご褒美として、隠してあるワインをそっと持ち出しては1人酒を楽しんだりしていたわけなの。でも、1度ボトルを開けたら飲み干してしまうのが私の悪い癖で、多分かなりのお酒が入った状態で子供たちを車で学校まで送ったり、職場へも通っていたと思うわ。幸いなことに、何事も起こらなかったけれど、でも心の中では“そういう自分を恥ずかしいと思っていたし、自己嫌悪に陥ること”もしばしばあったわ。

自分では自分の状況がよく分かっていたけれど、でも、もし友達に私の酒癖を打ち明けたら、皆きっと驚いたことと思うわ。だって、あの当時の私はそれくらい上手に自分の現状”をひた隠しにしていたし、外目から見ると、きっと“ただ単に仕事をして疲れた後に急いで自宅に戻る人”“外出しても1~2杯のお酒しか飲まない人”といった感じで、ごく普通の生活を送っているように見えていたのではないかしら? でも、そんな私が家に戻ると、酔いつぶれるほどにお酒を浴びて飲むというわけ! だから、今こうしてまだこの仕事に従事していられることや、もっと大きな問題が起きなかったことに、心から感謝するべきだと思っているの。

でも2022年は、何が何でも飲酒の習慣を断ち切りたいと思っているの。だって、暴飲の悪影響は必ずいつか自分に戻ってくることは分かっているし、いつまでのこの状況を続けることはできないと思っているから!」

愛する人を助けるための5つのポイント

1.正しい時間帯を選ぶ。

彼らが特に何の予定もなく、酔っていない折り合いを見計らい、あなたが言わんとすることを理解できるタイミングで話し合の場を設けるようにする。このタイミングは、できれば、アルコール依存からくる症状に苦しんだ後を選ぶと、より効果的かもしれない。そのときは自分の行動に後悔の念を持ち、自分が抱えている問題を否定できなくなっているので、よりアプローチがしやすくなっている。

2.言葉を選んで注意深く話をする。

アルコール依存症のサインと症状についてあなたが知っていることを説明し、アルコール中毒という診断が下っても、全てを失うわけではないことを伝えるようにする。

3.冷静沈着

彼らからどのような反応が戻ってきても、そこから決して討論を始めないように! なぜなら、それは彼らがまた“お酒を飲む”口実を与えるきっかけになるから! そして、彼らの飲酒癖が、周囲の人たちにどのような悪影響を与えているか、具体的な例を挙げて話をするようにする。でも、そのときには、あなたがどんなに彼らのことを心配し、支援の手を差し伸べたいと思っているかを分かってもらえる親身なアプローチをすることが大切!

4.希望を与える

アルコール中毒は治療が可能で、リハビリテーションの時間と特定の施設さえあれば完治するものである。そして、彼らが考えているより“一般的で普通”の症状であることを説明するようにする。しかし、いったんこの症状に陥ると、“アルコールを飲みたいという抑えきれない感情に襲われる”ため、自力での更生には難しいものがある。

5.素早い行動

彼らがアルコール依存症に陥り、助けが必要だと気が付いたら、即座に行動するように! しかし、これはあくまでも目的達成の“ほんのきっかけ”に過ぎず、長続きすることは滅多にない。彼らがまだ支援を受け入れる気持ちがある間に手を差し伸べることは、彼らの命を救うことでもある。にも関わらず、彼らがまだ自分の問題を否定するようなら、日を改めて再度問題を投げ掛けるようにする。

Words © Josie Copson
Photo © Mirrorpix
Photo © WENN.com

END.

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