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どんな役柄でも演じることができることを証明し続け数々の受賞に輝くイギリスの俳優イドリス・エルバ(50歳)!

OK! インタビュー☆イドリス・エルバ:『ビースト』(前編)

スリラー映画『ビースト』で演じた家族を救うために戦う医師ネイトに共感を抱いたイギリスのアイコン的な存在のイドリス。

同じ映画を2度制作するのは自分の本意ではないと語るイドリス・エルバ(Idris Elba)だが、どうやら困難な状況に置かれた様々な役柄に挑戦し続けたいという彼の意志に揺らぎはないようだ。英BBCドラマ『刑事ジョン・ルーサー』(原題:Luther)の刑事役から『マンデラ 自由への長い道』(原題:Mandela: Long Walk to Freedom)で披露した偉大な政治家役、さらに『原題:ビーストオブノーネーション』(Beasts of No Nation)の中で演じた“無国籍”のアフリカの武将役まで、自身が持つ信念とカリスマ性を最大限に駆使し、どんな役柄でも演じることができることを証明し続けてきたエルバ!

そして、9月2日(イギリス公開)(日本公開は9月9日)に公開されたバルタサール・コルマウクル(Baltasar Kormakur)が監督を務める、緊張に満ちたスリラー映画『ビースト』(原題:Beast)の中で披露したエルバの演技力に観客の皆はきっと魅了されたに違いない。ちなみに、バルタサールは『エベレスト 3D』(原題:Everest)や『ハード・ラッシュ』(原題:Contraband)などの作品で知られる、アイスランド出身の監督である。

この映画の中でエルバは、南アフリカの狩猟禁止保護区内でエルバを執拗に追い掛け回す獰猛なライオンから自身を含め2人の10代の娘、ノラ(Nora)(リア・ジェフリーズ:Leah Jeffries)とメレディス(Meredith)(イヤナ・ハーレイ:Iyana Halley)を救おうとする、最近妻を亡くしたばかりの医師のネイト・サミュエルズ(Dr. Nate Samuels)役を演じている。

この映画の中でエルバは獰猛な獣から家族を救うために立ち上がって戦わなければならないごく普通の男ネイトと共通する性格に自分を重ね合わせ、どこか底知れない共感を抱いたという。イルバいわく「彼は長年連れ添った妻を亡くし、心打ちひしがれている男! でも、彼はこの作品の中で自分自身を救う術を知る絶対的な強さを持っている男! そして、並外れた経験を通して自身の喪失感を乗り越え、強い自分を取り戻す、そんな過程に共感を覚えたんだ。」

また、彼の実の娘、イサン・エルバ(Isan Elba)(20歳)を映画の中で長女役として薦めたという点も『ビースト』に関するエピソードの一つとして挙げることができる。(しかし、イサンは役を得ることが出来なかった。)そして、その起用についてエルバは次のように語っている。「彼女自身はとても素晴らしい演技を披露してくれたんだけれど、なぜか彼女は映画にぴったりな化学反応を感じたというわけではないらしくて、彼女は映画出演を薦めた僕に3週間も口をきいてくれなかったんだ。」

今年の9月6日で50歳になった“親しみ”溢れるエルバはスクリーン上、そして私生活においても非常に興味深い人生を送っている。ロンドンでDJ、ニューヨークではコメディクラブの用心棒として自身のキャリアをスタートしたエルバは、その後40代半ばにして、スカイダイビング、カーレース、キックボクサーのトレーニングなど、かなり風変りと言ってもよい肉体的なトレーニングを自身に課している。

そして数々の受賞に輝くHBOのシリーズドラマ『THE WIRE/ザ・ワイヤー』(原題:The Wire)の中でストリンガー・ベル(Stringer Bell)役を演じて見事ブレークし、その後BBCの長期ドラマシリーズ『刑事ジョン・ルーサー』のジョン・ルーサー(John Luther)役に抜擢されたエルバは、紛れもなくイギリスのアイコン的な存在となっている。

その後『ソー:ラブ&サンダー』(原題:Thor: Love and Thunder)、『モリーズ・ゲーム』(原題:Molly’s Game)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(原題:Avengers: Infinity War)」、『ザ・マウンテン 決死のサバイバル21日間』(原題:The Mountain Between Us)などの大作に出演した彼は着々とキャリアを積み、見事な成功を収めている。さらに来年に入り、Netflixの長編映画『刑事ジョン・ルーサー』に登場するイドリスはさらにスクリーン上で自らの不屈の精神を具現化し、披露することになっている。

現在イドリスは、3年前に結婚したカナダ出身のモデルで女優の、サブリナ・ダウア(Sabrina Dhowre)(33歳)と共にロンドンで生活している。

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写真左から:カナダ出身の妻でモデルで女優のサブリナ・ダウア、イドリス、娘のイサン・エルバ。

━━この映画は幾つかの異なるレベルで構成されていると思います。その一方“人間対猛獣”の間で繰り広げられるサバイバルストーリーでもあるわけですが、その中にはストーリーの根底に潜む“より深いメッセージ” があるのでしょうか?

そうですね。ライオンは獣であり、そこには獣との壮絶な戦いという単純なストーリー展開の面白さがあると思います。でもその一方で、私たちの人生の中にも“獣としての一面”が存在していて、だからこそ、そこには深い悼みや悲しみのメッセージが含まれているのだと思います。いつになるかは誰にも分かりませんが、人間にも獣にも死はいつか必ず訪れるものです。ここで言う“死”とはあくまでも比喩的な言葉であり、ライオンにも死への恐怖心があり、だからこそ他の生き物同様、安全と生存を求めているのではないかと思います。

━━では、この物語の中で特にどのようなことに惹きつけられたのでしょうか? 

これは観客を心地よい空間から引き離すというジャンルの映画で、僕はこの作品に溢れるほどのスリルや迫力を感じ、なぜか叫びたいほどの郷愁を覚えました。何と言ったらよいか、僕はそこに家族と緊張のダイナミクスを感じたんです。私は常に固定観念にとらわれない新しい映画を作りたいと思っていて、この映画にはそうした要素がふんだんに含まれていて、脚本を読むと同時に“あっ、これだ!”というひらめきのようなものがあったんです。

そして、バルト(バルタサール・コルマウクル監督とはいつか一緒に仕事をしてみたいと思っていて、脚本を持って彼を訪ねたとき、互いに共感するものがあることを認識しました。それが、僕たち2人が一緒に映画制作に取り掛かることになったきっかけなんです。僕自身本当によくできた作品であると自負し、誇りに思っています。ですから、この映画を見る全ての観客に是非この映画の“スリル溢れる醍醐味”を味わってもらいたいと思っているんです。

Interview © Jan Janssen / Wenn
Photos © WENN.com

後編へ続く・・・。

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