高校生の頃の病院でのアルバイトの経験を通して、医学界に関心を持つようになったというションダは、英語と映画で学位を手にし、その後さらにカリフォルニア大学のスクール・オブ・シネマティック・アーツ(the University of California’s School of Cinematic Arts)で美術コースを学び、修士号を取得している。
また、学業の他にも大学新聞に寄稿し、生徒が運営するプロダクションで監督や女優として活動していたというションダはライティング・フェローシップ(fellowship)賞、その後に名誉博士号(honorary doctoratea)を受賞しているが、大学卒業後は生計のやりくりをしながら様々な職業に就いていたという。
そして最初に手にした成功の第一歩は、HBOフィルムの共同作家としてのデビュー! その契約をもとに、その後ハル・ベリー(Halle Berry)主演による『アカデミー 栄光と悲劇』(原題:Introducing Dorothy Dandridge)を書き下ろしたションダは、この作品を通して数多くの賞を手にしている。
しかし、ションダの名を広く世界に知らしめた作品は、何といっても言わずと知れた『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』(Grey’s Anatomy)!
この作品はABCが誇る長寿プライムタイム番組で、その後6シーズン続いた人気番組『プライベート・ライフ』(原題:Private Life)は『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』のスピンオフだという。
ションダいわく「ネットフリックスは、私が探し求めているのが何なのかをよく理解してくれていたわ。ユニークで独創性にあふれた自由な精神を持つ作家に、画期的で新しいスタイルのストーリー展開を世に送り出す場を設けてくれたこと自体がネットフリックスのイノベーションで、つまりはその新しい試みが瞬く間に世界中のファンの心に届く結果に繋がったのではないかしら? ネットフリックスが導く“ションダランドの将来”の可能性には、もはや限界はないと言えるような気がしているの。」
フィービー・ディネヴァー(Phoebe Dynevor)やレジ=ジーン・ペイジ(Regé-Jean Page)が出演している『ブリジャートン家』は、ションダのストリーミングサービスのデビュー番組として、ファンからの熱烈な支援を得て、世界的な名声を手にしている。
ちなみにフィービーとレジはシーズン2には出演していない。
ネットフリックス社を代表するオリジナル作品『ブリジャートン家』の他にも、その活躍はとどまるところを知らず、その後も数多くの作品を世に送り出しているションダ!
“タイム誌が選ぶ、世界中で最も影響力のある100名”に選ばれた作家兼アクティベストのションダは、ゴールデングローブ賞獲得の他にもプライムタイム・エミー賞に自身制作による4作品がノミネートされるという偉業も果たしている。
一方、私生活では2002年に養女に迎えたハーパー・リー(Harper Lee)、同じく2012年に養女に迎えたエマーソン(Emerson)、さらに2013年に代理出産で設けたベケット(Beckett)の3人の娘がいるションダ!
ハリウッドで成功を収めた最も重鎮の1人と言われているにも関わらず、その活動の手綱を緩めようともしないションダは、次のような言葉で現在の心境を語っている。
「私には“もうこれでよい”という限界は存在しないの。だって一度満足してしまったら、きっと私に残されている道は“引退”しかないんですもの!」
Words © Emma Marsden
Photo © WENN.com
END.