━━陣痛が始まったのはいつなんですか?
エイミー:それが、朝起きたときに破水したことに気付いたのがちょうど12月26日のボクシング・デイ(Boxing Day)で、でもほんのちょっとした量だったので、自分でもそれが実際に破水かどうかはわからない状態だったの。実は、私は「B群連鎖球菌(Group B strep)」で陽性反応が出ていたので、胎児への感染のリスクを避けるために、破水した後は抗生物質を投与しなければならなくて、結局は自分が望んでいた自然分娩という方法は選択できなかったの。
病院から家族に向けてボクシング・デイの食事を楽しむことができなくて、とっても残念!」とテキストメッセージを送ったら、ちょうど陣痛を誘導するためにペッサリーを入れるのを待っているときに、キンバリー(Kimberley:エイミーの姉妹)と、夫のジャスティン(Justin)が、ボクシング・デイの食事をパックに入れて病院まで持ってきてくれたの。だから、トビーと私は病院でプラスチックの容器に入ったママの手作りのクリスマスハムを食べたというわけなの。
━━出産の誘発はどのように?
エイミー:破水が起きてからかなりの時間が経っていたということもあって、医師はかなり早い段階で、ペッサリーからもっと早く陣痛を促すドリップに変えたの。かなり強い陣痛誘発だったので、強い痛みを感じたけれど、それでも産道がなかなか広がらず、結局痛みに耐えられずに12時間後には麻酔を打って無痛分娩に切り替えなければならなかったの。そして、それが徐々に効き目を表して、“ガスと空気”が出てきて、自分でもおかしくて噴き出してしまったのを覚えているわ。
トビー:赤ちゃんがコルク栓と一緒に出てくるよ!
エイミー:ちょうど、その時の様子をビデオに撮っていて、その中で「何だか酔っぱらって良い気分だわ。早くカクテルを作ってちょうだい!」と叫んでいる私の姿が映っているのよ!
━━お2人はきちんとした出産計画を立てていたのですか?
エイミー:自分たちの計画通りに物事は運ばないと分かっていたので、しっかりとしたプランを立てるようなことはしなかったわ。ただ、妊娠に関する本はたくさん読んでいたし、ヒプノバーシング(催眠出産)のコースを取って、それなりの知識は持っていたことは確かよ。
出産を手伝ってくれたタムシン(Tamsyn)はとても素晴らしい助産師で、“妖精の明かり”を灯してくれて、そのライトの下でトビーが2人のお気に入りのクラシック音楽を掛けてくれて出産の瞬間を待ったの。そうしたら、私たちにとって特別な音楽が流れている最中にボニーがこの世に誕生したというわけ! でも、いまはその曲名を明かすことはできないの。だって、それは私たちのウエディングで聴きたい曲だから!
━━結局ボニーは何時に生まれたのですか?
エイミー:陣痛が始まってから約22時間後の翌日の3時40分で、結局は約20時間の陣痛の末に生まれてきたということになるわ。夜になって“陣痛促進剤”が体内から出てしまったのだけれど、そのことに病院が気付かなかったので、結局は鎮痛剤なして数時間を過ごしたことになるわけなの。でもそれを体内に戻すことができなかったので、最終的には新しい“陣痛促進剤”を体内に入れ直したというわけなの。
━━聞けば聞くほど大変な出産だったようですね。でもトビーはきっと力になってくれたんでしょうね?
エイミー:正直に言って、彼なしで今回の無事な出産はあり得なかったと思っているわ。彼は私が何を欲しているかを察してくれて、私にとっては信じられないほどの大きな存在なの。
━━2回目の無痛分娩の後は全てがスムーズに運んだのでしょうか?
エイミー:胎児を押し出すには私が考えていた以上に大きな力が必要だったらしくて、産道が収縮するたびに少しずつ近づいてくると思うとまた戻ってしまい、産道から頭が出たり入ったりするという繰り返しなの。そこで、それまでドクターチームが“どうしても難しい場合は帝王切開という方法を取った方が良いかもしれない”と対策を話し合っている様子をずっと静かに見守っていたトビーが突然「さあ、もっと力を入れて押し出して!」と叫んだの。その声を聞くと同時に、私は最後の力を振り絞って“いきんだ”の!
WORDS © ANNA MATHESON
PHOTOS © LORNA ROACH
Vol.4へ続く・・・。