MOMA(ニューヨーク近代美術館:Museum of Modern Art)で2022年12月11日~2023年4月15日まで開催されていた、‟Guillermo del Toro:Crafting Pinocchio”(ギレルモ・デル・トロのピノッキオ)展にどうしても行きたく、最終日の土曜に家族みんなで行ってまいりました。入館料大人$25、16歳以下の子供は無料。
久しぶりのMOMA、そして、評判が良く常に混雑していたギレルモ・デル・トロのピノッキオ展に行くことができ、テンションが上がります。MOMAに入館後、最終日も混雑しています。約40分並んでギレルモ・デル・トロのピノッキオ展に入ります。子供たちもよく頑張りました。
私がどうしても行きたかったギレルモ・デル・トロのピノッキオ展は、『シェイプ・オブ・ウォーター』(原題:The Shape of Water)でアカデミー賞作品賞・監督賞など4 部門を受賞したメキシコ出身のギレルモ・デル・トロ(Guillermo del Toro)監督と、アニメーターのマーク・グスタフソン(Mark Gustafson)が共同監督となり制作され、今年3月12日に開催された第95回アカデミー賞の長編アニメ映画賞を受賞したNetflixのコマ撮りのストップモーションアニメ映画『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』(原題:Guillermo del Toro’s Pinocchio)の製作中に独自に企画された展覧会です。
日本では一部劇場にて2022年11月25日公開された映画は、イタリアの作家、カルロ・コッローディ(Carlo Collodi)1883年の子供向け小説を革新的に再解釈したもので、ファシスト時代のイタリアが舞台になっています。
日本のマンガをリスペクトし、日本のアニメクリエイターとの交流があるデル・トロ監督は「アニメーション以上に私の人生と作品に影響を与えた芸術形式はありませんし、ピノッキオほど私と個人的なつながりを持ったキャラクターは歴史上誰もいません。」と作品について語っています。
映画のプレミアと同時に開催されたこの展示会では、プロダクションアート、小道具、人形はもちろん、映画のセットにいることを体験でき、オレゴン州、メキシコ、イギリスのデザイナー、職人、アニメーションアーティストの国際チームがどのように働いたかを直接見ることができます。
製作過程を知ることができる展示・・・無数のピノッキオのパーツ・・・ピノッキオをはじめ、全てのキャラクターの手作りの豊かな表情・・・気が遠くなるほどの細かい作業を永遠と続けるコマ撮り・・・ストップモーションアニメ映画製作・・・単純に古典童話のリメイクではないオリジナリティーを感じるストーリーと映像美が一体となり、観客の心を揺さぶる素晴らしい作品になった理由が展示を鑑賞することで知る事ができます。
最後には映画製作に携わった全てのスタッフの方々の笑顔が飾られていたのが印象的でした。2008年に制作の企画が発表された後、制作費の問題などで制作が中断されながらも諦めずに完成させたデル・トロ監督の情熱を感じると共に、スタッフの方々が支えあって作られた渾身となる作品であることを感じます。
ギレルモ・デル・トロのピノッキオ展に入る前に子供用にこの展示のガイドブックを手にすることが出来ます。中にスケッチをするページや、人形について等の解説があります。MOMAのこの試みの素晴らしさ・・・。子供たちにとっても素晴らしい経験です。
人々の情熱、想い、努力・・・を感じること、感動することの素晴らしさを改めて実感しました。
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12月1日生まれの射手座
東京都浅草出身
ニューヨークと東京を行き来する生活を送る、OK! JAPAN編集長。
アメリカ人の夫と一緒に、NYで生まれた娘と息子、2人の子供の子育てに日々奮闘中。
2006年にサンフランシスコから帰国後、2009年にスタートした「OK! JAPAN」の編集長を務め、2013年の「OK! JAPAN 改訂版」 からは編集、ブログを担当。
そして、2017年の「OK! JAPAN リニューアル」から再び編集長を務めます。
NYでの暮らしで学んだ経験をはじめ、NYが発信するファッション、ジュエリー、ビューティー、エンターテインメントの最新情報から、子育てや学校事情、NYの近況報告まで多岐にわたり、リアルなNYのライフスタイルをお届けいたします。
チームユニフォームを着てジジ・ハディッドとベラ・ハディッドも熱烈観戦していたNYを本拠としているナショナルホッケーリーグ(NHL)所属のニューヨーク・レンジャース(New York Rangers)のファン。