━━20年前にキャリアが軌道に乗り始めた頃の『パール・ハーバー』(原題:Pearl Harbor)、『ブラックホーク・ダウン』(原題:Black Hawk Down)、『ハリウッド的殺人事件』(原題:Hollywood Homicide)といった大作映画とは対照的に、よりキャラクター主導型の作品に出演できるようになったことをどう思いますか?
最近取り組んでいるプロジェクトで1番良い点は、素晴らしい監督たちと仕事ができ、これまで以上に魅力的なキャラクターを演じられるようになったことです。
特定のタイプの主役という枠にとらわれることなく、クリエイティブな面で充実感を感じています。俳優としてだけでなく、夫として、父親としても、今ほど充実感を覚えたことはありません。これは私にとって自然な進化です。
━━ドラマ『BELOW/ビロウ』のストーリーで、最も魅力的だった点は何ですか?
脚本が、過去100年間ほとんど変化していない辺境の漁村やコミュニティーを、いかに親密に描写しているかに感銘を受けました。彼らは、世界の他の地域からほぼ隔絶されたまま、独特の生活様式と海や漁業との関係を維持してきたのです。
こうした場所の中にはフェリーでしか行けないところもあり、しかもフェリーは週に1、2回しか運航していないことが多い。そんな生活様式に私は魅了され、とてもユニークな物語だと感じたので、ぜひ探求してみたいと思いました。
━━あなたが演じるカルビン(・ペニー(Calvin Penney))は、無駄話にはあまり付き合わない、頑固でタフな漁師で、独立心が強く、たくましい昔ながらの男というイメージです。実際に漁師の方々と交流したり、彼らの生活について知る機会はありましたか?
多くの漁師の方々にお会いすることができましたが、ここ10年ほどで漁業が大きな打撃を受けたため、ほとんどの方は生計を立てるために他の仕事に就かざるを得ない状況です。
しかし、彼らが人生をどのように捉え、家族や地域社会とどのようなつながりを持っているかについて、非常に良い印象を持つことができました。
彼らは自分のことをあまり話したがらないのですが、それは私にとってとても馴染みのあることです。なぜなら、私が育ったミネソタ州では、特に男性は控えめな生活を送っており、自分の感情や自己疑念について打ち明けることにあまり関心がなかったからです。
そういった姿勢こそ、私がカルビンを演じる上でまさに必要としていたものでした。カルビンは一生懸命働く一方で、自分の考えや感情をあまり表に出さない人物です。
しかし、家族の再会や、彼の愛する人々や地域社会に迫る脅威を通して、私は彼が普段隠している内面を徐々に明らかにしていくことができました。
━━一部のライターや批評家は、『BELOW/ビロウ』を、ストリーミング配信で大成功を収めている『ウィドウズ・ベイ』(原題:Widow’s Bay)(謎の怪物に脅かされる小さな町を描いたシリーズ)と比較していますが、これは妥当な比較でしょうか?
いえ、そうではありません。『ウィドウズ・ベイ』は見ましたが、とてもよくできていて面白い作品ではあるものの、全く異なる物語で、はるかにユーモラスなアプローチをとっています。
私たちの物語は、孤立した環境で暮らす人々の生活や、人々と環境を根本的に結びつける様々なつながりを、より真摯に描いています。
━━シリーズの撮影場所となった、人里離れた海岸沿いの場所で過ごす時間は楽しかったですか?
ニューファンドランド島(Newfoundland)が大好きで、そこに住む人々や彼らの生活様式すべてに魅了されました。人々はとても温かく迎えてくれ、そこで過ごした時間はいつまでも良い思い出として心に残るでしょう。
また、州最大の都市であり州都でもあるセントジョンズ(St. John’s)で多くの時間を過ごしましたが、そこは素晴らしい場所でした。
地元の人たちは、この地域での運転には十分注意するように、そして道路の真ん中に立っているかもしれないヘラジカには絶対に気を付けて、何としても衝突を避けるようにと警告してくれました。ヘラジカはほとんどの車よりも重いので、衝突すると非常に危険です(笑)。
━━ニューファンドランド島は、このシリーズにおいて、出演者と同じくらい重要な登場人物であるという意見に賛成ですか?
まさにその通りです。ジェシー(・マッキューン(Jesse McKeown)シリーズの脚本家兼ショーランナー)は、ニューファンドランド島の漁村に暮らす人々に対する深い理解をこの物語に注ぎ込みました。
そして、そうした深い知識と具体性こそが、物語に深みとリアリティーを与えているのです。キャストとスタッフ全員が、自分たちがとても特別な世界の一部であると感じていました。
そして俳優として、このような脚本を手に取り、自分のキャラクターを作り上げていくことは、私にとって非常に有益でした。撮影現場に到着する前から、この世界を知っているような気がしていました。
脇役の俳優陣やスタッフの多くがニューファンドランド島出身だったことも、私が彼らと共有できたコミュニティー意識をさらに高めてくれました。まるで故郷にいるような居心地の良さを感じました。
彼らと一緒に過ごし、彼らの話を聞いたり観察したりすることで、多くのことを学びました。それが私の役作りに役立ち、演技にも大きなインスピレーションを与えてくれたと確信しています。
彼らのコミュニティーに受け入れられ、この特別な世界で時間を過ごす機会を与えられたこと以上に、望むことは何もありません。
ジョシュ・ハートネットによる上記の発言は、トロント国際映画祭(Toronto International Film Festival)開催中の現地時間9月12日にトロントで行われたもので、彼はそこでNetflixの新作ミニシリーズ『BELOW/ビロウ』(原題:Below)のプロモーションを行っていた。発言は、長さと分かりやすさを考慮して要約・編集されています。
Words © Jan Janssen / WENN
Photo © Phil Lewis / WENN
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