気が付けば早9月! 長い夏休みが終わり、もうすぐ学校の新学期が始まります。月日の経つのは早いもので、娘は5th grade(5年生)、息子は1st grade(1年生)となります。この1年は私は学校活動をサポートするためにPTAに参加します。
なるべくたくさん美術館や博物館に子供たちと一緒に行こうと過ごした今年の夏休み・・・MOMAにも何度か行きましたが・・・建築好きな私が必ず見ておかないと、と思っていた企画展示が現在展示中(2025年7月10日~2026年7月12日)でしたのでNY時間の8月25日、子供たちと一緒にMOMAへ行ってまいりました。(過去の関連ブログ記事:2023年4月15日-MOMA-ギレルモ・デル・トロのピノッキオ)
私が見ておきたかった企画展示とは・・・「The Many Lives of the Nakagin Capsule Tower」、あの中銀カプセルタワービルの歴史を振り返る展示です!
日本が誇る建築家、黒川 紀章氏が建築設計した集合住宅、中銀カプセルタワービル・・・。老朽化により、物議を醸しながらも2022年に惜しまれつつ解体されたあの中銀カプセルタワービル・・・。高速道路から眺めていた中銀カプセルタワービルがまた見れるなら見に行きたいと思いでいっぱいでした。
1972年に完成したこの建物は、東京・銀座に建設された2つのコンクリートと鉄骨のコアに、現場でプレハブ化された140戸の個室カプセルが接続された構造でした。このMOMAの展示には最上階から完全復元されたユニット、カプセルA1305が展示されています。
未来的なデザイン・・・当初は通勤するビジネスマンのためのマイクロ住宅として販売されていましたが、カプセルはセカンドハウス、オフィス、寮、アートスタジオ、ティールーム、図書館、ギャラリー、DJブースなどへと用途が転換されました。
オリジナルの図面や模型に加え、元居住者へのビデオインタビューや3次元模型なども展示され、この型破りな建物がどのようにして創造性、議論、そしてコミュニティーの巣窟となったのかを探ります。
中銀カプセルタワーの物語が黒川紀章氏の構想を超えて進化し、新たな役割、機能、そして意味を獲得していく可能性を私たちに想像させます。
黒川紀章氏の代表的作品でもあり、メタボリズムの象徴的建築でもある中銀カプセルタワーを実際に見に行き、頭上を見上げ、斬新なデザインに驚いた当時を思い出します。解体後、まさかNYでまたお目にかかれるなんて・・・感慨深いです。
解体後、カプセルの一部は保存されており、世界中の美術館や建築施設に寄贈されているため、この建築史は今も生き続けています・・・。MOMAの素晴らしい企画展示に感謝です。
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12月1日生まれの射手座
東京都浅草出身
ニューヨークと東京を行き来する生活を送る、OK! JAPAN編集長。
アメリカ人の夫と一緒に、NYで生まれた娘と息子、2人の子供の子育てに日々奮闘中。
2006年にサンフランシスコから帰国後、2009年にスタートした「OK! JAPAN」の編集長を務め、2013年の「OK! JAPAN 改訂版」 からは編集、ブログを担当。
そして、2017年の「OK! JAPAN リニューアル」から再び編集長を務めます。
NYでの暮らしで学んだ経験をはじめ、NYが発信するファッション、ジュエリー、ビューティー、エンターテインメントの最新情報から、子育てや学校事情、NYの近況報告まで多岐にわたり、リアルなNYのライフスタイルをお届けいたします。
チームユニフォームを着てジジ・ハディッドとベラ・ハディッドも熱烈観戦していたNYを本拠としているナショナルホッケーリーグ(NHL)所属のニューヨーク・レンジャース(New York Rangers)のファン。