ブラッド・ピット(Brad Pitt)が主演映画『ブレット・トレイン』(原題:BULLET TRAIN)のプロモーションで3年ぶり、14回目の来日!イベント初日の8月22日には東京・港区高輪の高野山東京別院を訪問し、映画のヒット祈願とともに、今年59歳を迎えるということで、日本流“前厄”にあたる自身の“厄除け祈祷”を受けました。
伊坂幸太郎のベストセラー小説『マリアビートル』をハリウッド映画化した本作は、日本の超高速列車が舞台。ブラッド演じる“世界一運の悪い殺し屋”レディバグが列車内で次々と命を狙われる、予測不可能なミステリー・アクション! 映画のキャラクターにもちなんで企画された、とびきりレアなイベントです。
高野山東京別院は弘法大師の教えを説く、由緒ある真言密教のお寺。荘厳な雰囲気を醸し出している本堂に登場し、お辞儀をして中央の椅子に着席したブラッドの後ろには、一緒に来日した共演のアーロン・テイラー=ジョンソン(Aaron Taylor‐Johnson)、デヴィッド・リーチ(David Leitch)監督、プロデューサーで監督の妻ケリー・マコーミック(Kelly McCormick)も見学しています。
このお寺の厄除けは、僧侶たちが護摩木という特別な薪を入れて火を焚き、揺らめく護摩の炎に護摩札をあてて仏様のご利益をいただくという、神聖な儀式。ダイナミックな太鼓と鐘の音が響き渡り、護摩の炎が燃え盛るーーその迫力には、圧倒されるばかりです。ピット自身も手を合わせてお祈りするというスピリチュアルな儀式は、日本文化を愛する彼の目にどう映ったのでしょうか。
厳かに行われた祈祷が終わるとすぐにブラッドは、待ち受けていた多くのメディアの前で、興奮したようすで驚きと感動の思いを率直に話してくれました。「とにかく私は今、とてもびっくりしています。じつは今回私が演じるキャラクター・レディバグはものすごくツキのない男だから、こういった厄除けをしたら楽しいんじゃないかな、という軽い気持ちで臨んだのです。」このイベントに参加したきっかけを明かすブラッドは、続けてこう語ります。
「でも実際に経験してみますと、お寺はとても美しく、本当にすべてが美しい体験でした。お坊さんたちもとても素敵で、素晴らしかったです。心を揺さぶられて、涙目になってしまいました。こんなに素晴らしい体験をすることができて、日本の方々にとても感謝しています。」
今回のワールドプロモーションの最終地が、作品の舞台である日本。3年ぶりの来日も相まって、感動はひとしおのようです。
「日本という国は、とても美しい。文化も美しいと思うんですね。ファンの皆さんには心を込めて感謝の気持ちを伝えたいです。ドウモアリガトウ!」日本語を交えて語ってくれたブラッドに続いて、初来日のジョンソンも「圧倒されました。ブラッドの言う通り日本は美しく、素晴らしい体験をみんなで共有できて、とても嬉しいです。」とコメントしました。
「私もブラッドと同じ感想で、とても美しい儀式に感動しました。日本の文化や精神が大好きなので、魅了されました。」というリーチ監督は、スタントマン出身。『ファイト・クラブ』(原題:Fight Club)、『Mr.&Mrs.スミス』(原題:Mr.&Mrs. Smith)など数々の作品でブラッドのスタントダブルを務めてきて、2人は長年の友人として信頼し合っています。
監督から直接オファーを受けたブラッドは、コロナ禍でロックダウンの最中に脚本を読み、「すごく楽しい、今こそ必要な映画」と直感して出演を快諾しました。
時速350㎞で走る東京発の超高速列車“ゆかり号”に乗って簡単な仕事をするはずが、続々と乗ってくる9人の殺し屋たちに命を狙われてしまうレディバグ。列車が終着点・京都へ向かうなか、彼らの因縁と仕組まれた罠が明らかになるーー!というストーリー展開。ブラッドがキレッキレのアクションで魅せる疾走感あふれる本作には、真田広之も重要な人物として参加。物語とキャラクターの面白さはもちろん、描かれているポップな日本カルチャ―にも注目です。
翌日、映画にちなんで東京駅から特別に貸し切られた新幹線のぞみ号に乗車したブラッドたちは、列車内でのレッドカーペット・イベントに登場。京都で行われたジャパンプレミアに向かいました。
『ブレット・トレイン』(原題:BULLET TRAIN)
2022年9月1日(木)より全国の映画館で公開中
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
TEXT 丸山けいこ