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代表作は『キャッツ』や『オペラ座の怪人』! 大英帝国勲章も受勲している英国の作曲家のロイド=ウェバー男爵アンドリュー・ロイド・ウェバー。

ロイド=ウェバー男爵アンドリュー・ロイド・ウェバー:「僕はどうしようもないロマンチスト!」(前編)

ヒットミュージカル『スクール・オブ・ロック』英国国内ツアーに際し、伝説の音楽家、ウェバー男爵の人生を振り返ってみよう!

ロイド=ウェバー男爵アンドリュー・ロイド・ウェバー(Andrew Lloyd Webber, Baron Lloyd-Webber)の名前を耳にしたとき、まず私たちがまず思い浮かべるのは『キャッツ』(Cats)、『オペラ座の怪人』(Phantom Of The Opera)、『スターライトエクスプレス』(Starlight Express)などのクラシック音楽に違いない! しかし、何と今まで合計21作品のミュージカル・ショーの曲を手掛けた作曲家が今度“新しいレパートリー”として自信を持って紹介するのは、“ちょっとエッジ掛かった”ミュージカル劇『スクール・オブ・ロック』(School of Rock)!

ちなみにこれは、さかのぼること数年前、この映画を見て惚れ込んだ妻と子供たちから著作権買うように説得され、現在は彼の輝かしい経歴にさらに色を添える作品となっている。そして2016年、アンドリューはこの映画について次のようなコメントを残している。

「この映画を見た妻のマドリン(Madeleine)や子供から、“きっと素晴らしいミュージカル作品になるはずだから、今のうちに制作権利を手に入れておいたほうが良いと思うよ。”という勧めに従って制作権利を手に入れた作品で、あのときの妻の執着ぶりは“まるで獲物を追う狩猟犬”のようだったことを今でも覚えているよ。」

その結果、いつもの如く当然のようにアンドリューの直感は当たり、ウエスト・エンド公演で上映されたチケットは常に完売し、今はイギリス国内ツアーに回るという成功を手にしている。

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写真左から:ウェバー男爵と妻のマドリン。

作曲家兼オルガニストの父ウィリアム(William)とバイオリニスト兼ピアニストの母ジーン(Jean)の間に生まれた彼にとって、若くして音楽家の道に進むことは、きっと避けられない宿命だったに違いない。しかし、小さい頃からいじめの対象となったその生い立ちは、それほどたやすいものではなかったと語るアンドリューの当時の辛かった思い出は次のように続く。

「周りの子供たちよりも小さくて、スポーツの才能は皆無、数学やマーケティングには強くないクラシック音楽好きの僕がいじめの“餌食”になるのは、そんなに不思議な話ではなかったと思うよ。」

しかし時間が経つにつれ、一部の子供たちのいじめがなくなってくることに気付いたというアンドリューは、自身が持つ音楽の才能が周囲の友人をもてなす武器にもなることを知ったという。

そして、若くして自分の天職を知ったアンドリューのその後の活躍には凄まじいものがあり、現在74歳という熟年に至る彼のハンプシャー(Hampshire)にある自宅には、数々の賞で埋め尽くされていると言っても不思議ではない。その内のほんの数例を挙げてみてもトニー賞(Tony Award)6回、グラミー賞(Grammy Awards)3回、アカデミー賞(Academy Awards)1回、14回に渡るアイヴァー・ノヴェロ賞(Ivor Novello Awards)、ローレンス・オリヴィエ賞(Laurence Olivier Awards)7回、ゴールデングローブ賞(Golden Globe Awards)1回、ブリット・アワード(Brit Awards)とエミー賞(Emmy Award)、それぞれ1回ずつと華々しい受賞歴を誇っている。

さらに忘れてはならないのは、長年の功績を称えられ1992年に女王(エリザベス2世:Elizabeth the Second)から授かった「大英帝国勲章」受勲!  そしてその後1997年、アンドリューは“男爵”の称号を与えられ、最高の栄誉を手にしている。

Words © Rhona Mercer
Photos © Mirrorpix

後編へ続く・・・。

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