トム・クルーズ(Tom Cruise)が主演・製作を務めるスカイ・アクション超大作『トップガン マーヴェリック』(原題:Top Gun: Maverick、5月27日公開)のプロモーションで、伝説的プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー(Jerry Bruckheimer)と一緒に来日を果たし、記者会見を行いました。トムをトップスターに押し上げた『トップガン』(原題:Top Gun)から実に36年、奇跡のような続編は、大迫力のリアルな映像と感動の人間ドラマが描かれる、この夏最高の映画です。
コロナ禍を経て久しぶりの超大物ハリウッドスター来日に、100社以上のメディアが集まり、熱気に包まれた会場。トムは颯爽と、ブラッカイマーと共に登場しました。
「皆さん、こんにちは。ジェリーと私が前作を作ってから36年が経って、この作品をお届けするのに、最初の予定から2年待つことになりました。しばらく日本に来ることができませんでしたが、この作品と共にまた戻ってこれて、とても嬉しく感動しています。そして皆さんにこの作品を見てもらえることに、興奮しています。」
変わらない笑顔に満ちたトムの挨拶で、記者会見が始まりました。
「皆さん、本当にありがとうございます。いつも日本に来るのは、私にとって光栄なことです。今回この作品を携えて、ビッグスターのトムと一緒に来日できたことを本当に嬉しく思います。」とブラッカイマーもにっこり。
80年代を代表する名作『トップガン』の続編を製作した理由を聞かれたトムはーー。
「ずっと待っていてくれたファンの皆さんのためです。多くの方々から長い間、この続編を求められてきましたが、私にはまだ準備ができていませんでした。私自身、興味がある作品も多く、やりたいこともたくさんあって、考える時間が足りなかったんです。正しい続編とは何なのかをきちんと判断して、見極める必要がありました。そして年月を経て、戦闘機のコックピットに座っているような体験ができるリアルな映像と、エモーショナルなストーリーという正しい要素が全て揃ったので、作ろう!と決意したのです。
映画に対する情熱がさらに高まっている伝説的プロデューサーのジェリーと一緒に、最先端の技術を駆使しながら、魅力的なキャラクターと感動するストーリーの作品を作りました。私たちにとって本作は、単に1本の続編ではない特別なものです。自身の限界を越えるチャレンジをして、もっともっと観客の皆さんを楽しませたいという思いで製作しました。今まで皆さんが見たことのない感動と興奮を呼び起こすことができる、爽快な気持ちになってもらえる作品に仕上がっていると思います。」
情熱的に語るトムに頷くブラッカイマーは、前作の製作も振り返りつつ、今回の撮影秘話を教えてくれました。
「トムと仕事するには“本物”でなければいけないんです。自身もパイロットであるトムは今回、3ヶ月間に及ぶ飛行トレーニングプログラムを監修して、共演する若い俳優たちの訓練に取り組みました。前作の撮影でもトムたちを戦闘機に乗せたんですが、使えたのはトムの映像だけで、他の出演陣は全員、吐くか失神していました(笑)。今作で俳優たちは7~8G(自分の体重の7~8倍)に耐えるためにプロペラ機から始まって、アクロバット飛行、ジェット機へと徐々に耐性をつけていきました。皆、本当の海軍のパイロットと同じ飛行を、全てリアルに体験しているんです。」
本物の映像のすごさに圧倒される今作。実際の戦闘機のコックピットの中に日本製カメラを6台も搭載したという前代未聞の撮影について、トムに聞いてみるとーー。
「自分で飛行機を操縦しているときにも、どんな撮影ができるか10年間以上考えて、日々研究してきました。技術の進歩もあって、『バリー・シール/アメリカをはめた男』(原題:American Made)でカメラを機体につけて撮影したり、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(原題: Mission: Impossible – Fallout)でヘリコプターにぶら下がる空撮スタントをしたりしたことも、役立っていると思います。ジェリーも賛同してくれた“グリーンバックを使わない、誰もやったことのない撮影”のプロセスは、とても複雑で難しいものでした。何度も実際の戦闘機に乗って空を飛びながら、私もキャストも撮影スタッフも皆、本当に多くの人々が学んで練習して、撮影に臨みました。海軍をはじめ様々な協力を得て、撮影に関わる全ての人が努力を重ねた結果、この作品が出来上がったのです。納得できる映像が撮れるまで何度も何度も撮影して、また再撮影して…、という繰り返しです。」
「すみません。もっと話したいんですが、長くなって何時間もかかりそうです」というトム。ブラッカイマーも話を続けます。
「一見楽そうに見える映像も全く楽ではなく、素晴らしい経験を持ち本物を追求するトムがいたからこそ作品が完成したんです。彼は朝早く起きて誰よりも先にブリーフィングをして、海軍のパイロットと一緒に空を飛んでいました。万が一の事故を避けるためにクリアしないといけないこともたくさんありました。この作品のためにソニーが開発したIMAXカメラを狭いコックピットに積んで、俳優たちが自分で撮影するので、飛んでいる間は映像を見られません。降りてチェック、ディスカッションして、また飛んで再撮影。地上、コックピットの中と外、別の飛行機からもカメラを向けて同時に22台のカメラで撮影したこともありました。様々な苦労を経て、多くの人々が行ったことない世界を体験できる映像になったと思います。」
『トップガン マーヴェリック』
2022年5月27日(金)公開
© 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
配給:東和ピクチャーズ
TEXT 丸山けいこ
PHOTOS 伊井龍生
後編へ続く・・・。