「全日本EV-GPシリーズ」Rd7 2021年10月31日(日) レースレポート
◇袖ヶ浦フォレストレースウェイ ◇天候:予選 小雨・ウェット路面/決勝 雨・ウェット路面
◇車両:東洋電産リーフe+/Car No.88 ◇Dr.:レーサー鹿島
12シーズン目を迎えた電気自動車レース「全日本EV-GPシリーズ」第7戦(最終戦)が、千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催されました。
EV-2クラスの#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、昨季、サスペンションメーカーのTEINが専用開発したサスペンション、チーム母体の東洋電産で行った冷却システムの改良などが功を奏し、モーター出力とバッテリー容量に優るテスラを中心としたEV-1クラスに割って入り、2度の総合3位表彰台を獲得するなど躍進、EV-2クラス全勝でタイトルを手にしました。
今季は、毎レース、EV-F(燃料電池車)クラスにデビューしたトヨタMIRAIと僅差の戦いを展開し3勝1敗の戦績。大雨のスポーツランドSUGOでは車両特性の違いから終盤に引き離されており、不安定な天候の中で接戦が予想されました。
午前9時、気温13℃/路面温度18℃、小雨が降り始めた中で予選開始。#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、1番乗りでコースイン、雨量が増え路面状況がより悪化する前に積極的にタイヤをウォームアップし、1ラップだけのアタックで1分28秒959のタイムをマーク、テスラモデル3勢に続く総合5位、ライバルのEV-Fクラス・#104トヨタMIRAIが1分34秒702で8位グリッドにつけました。
午後1時45分、気温14℃/路面温度16℃、バッテリーにとっては夏場より格段に優しいものの、所々に水たまりができるほどのヘビーウェットの路面コンディションで決勝がスタート。
#104トヨタMIRAIがFRのメリットをいかしてスタート直後に前に出て、テールトゥーノーズで追う展開に。#88東洋電産リーフのレーサー鹿島は、4レース目を迎えたタイヤの浅い溝が雨量に対応できず、高速コーナーとストレート区間でもハイドロプレーニング現象が発生、一方の#104トヨタMIRAIはコーナー立ち上がりでリヤタイヤが空転する等苦戦し一進一退、60km/25周の終盤まで全く気の抜けない展開が続きました。
残り4周、#104トヨタMIRAIがヘアピンの立ち上がりでアウトへスライドした隙にイン側に並びかけ最終コーナーをツーワイド、そのままサイドバイサイドで周回する超接近戦が続き、残り1周の第1コーナーで辛くも前に出て0.43秒の僅差で総合5位のチェッカーを受けました。ゴール時、バッテリー残量は25%、バッテリー温度がレッドゾーンに達しておりギリギリの戦いでした。
テスラモデル3勢5台による最高峰EV-1クラスのバトルは#2今橋彩佳選手が制し、悲願の総合初優勝を飾りました。
バッテリーEVの日産リーフと燃料電池車のトヨタMIRAI、メーカー、コンセプトやシステムも全く異なる車両が5レースに渡って互角の戦いを展開したことが印象に残るシーズンでした。コロナ禍で大変な中、ご支援を賜りましたことに心からお礼申し上げます。
【2021年レース結果】
Rd1:4月10日/富士スピードウェイ(55km):総合7位/クラス1位
Rd2:5月5日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ(55km):総合7位/クラス1位
Rd3:6月6日/つくばサーキット(55km):総合9位/クラス1位
Rd4:7月4日/スポーツランドSUGO(55km):総合6位/クラス1位
Rd5:8月8日/ツインリンクもてぎ(55km):総合6位/クラス1位
Rd6:10月3日/筑波サーキット(60km):総合5位/クラス1位
Rd7:10月31日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ(60km):総合6位/クラス1位
☆シリーズ:総合6位/EV-2クラス:1位
- レーサー鹿島
Racer Kashima
BLOGGER PROFILE - 投稿アーカイブ
TOKYO FM他の局アナ、プロデューサーを経てマルチプロデューサーとして活動中。有名企業やブランドのプロデューサーとしては主に新規プロジェクト(new business development)を担当。持続可能で社会貢献度の高いビジネスモデルの構築がライフワーク。
幼少のころからクルマやレースに親しみ、大学在学中にレースデビュー。レーシングカートチャンピオン、フォーミュラトヨタ、F3などを経て、2001年からは米国ロサンゼルスを拠点にINDYライツなどに挑戦。参戦中の全日本EV(電気自動車)GPでは5度のタイトルを獲得。クルマ、オートバイ、レース文化の訴求もライフワークのひとつ。
プロデューサーを務めるフルオーケストラ「ORCHESTRA POSSIBLE」は、医療に従事する方々への思いを込めて、医療ドラマの名曲公演“音楽は心のくすり”を公式YouTubeで無料配信中。
タイトルのDOUBLE TIMERは、日本と世界、オンとオフ、右脳と左脳・・・ふたつのタイマーを有効的に使い分け人生を謳歌しよう!という自身のライフスタイルのテーマから。
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~1999年スタート、著名人やセレブをゲストにカー&オートバイライフをトーク~
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◆愛車:FERRARI F355, ALPINA B3S, YAMAHA YA-1, TRIUMPH T120 BONNEBILLE,
BMW R60/2, SUZUKI GSX1000S KATANA, DUCATI 900 MHR,
MAGNI SFIDA 1100, YAMAHA YZF R6 RACER
◆1968年12月16日生/RH+A/176cm