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ギリシャの映画監督ヨルゴス・ランティモスとの4作目の長編映画コラボレーション作品、『原題:BUGONIA』(ブゴニア)に登場する、映画『ラ・ラ・ランド』と『哀れなるものたち』で2度アカデミー主演女優賞を獲得しているエマ・ストーン(36歳)。

OK! インタビュー☆エマ・ストーン:『原題:BUGONIA』(前編)

ヨルゴス・ランティモス監督のミューズのエマ・ストーンが4作目となる映画コラボレーションでこれまでで最もワイルドな役を演じます。

『ラブ・アゲイン』(原題:Crazy, Stupid, Love.)、『アメイジング・スパイダーマン』(原題:The Amazing Spider-Man)、『ラ・ラ・ランド』(原題:La La Land)(アカデミー主演女優賞受賞)、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(原題:Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance))といったハリウッドの大作でスターを務めたエマ・ストーン(Emma Stone)が、ある日、ギリシャの無名映画監督ヨルゴス・ランティモス(Yorgos Lanthimos)のミューズになるとは、誰も予想していなかったことでしょう。

2018年(日本公開2019年)の時代劇映画『女王陛下のお気に入り』(原題:The Favourite)を皮切りに、ストーンはランティモス監督のレパートリーに名を連ね、 2024年には2度目のアカデミー主演女優賞を獲得した『哀れなるものたち』(原題:Poor Things)』にも出演しています。

現在36歳のストーンは、ランティモスとの4作目の長編映画コラボレーション作品、不気味で物議を醸し、典型的にひねりを効かせたランティモスのプロジェクト『原題:BUGONIA』(ブゴニア)に出演しています。これは映画のジャンルを超えたダークコメディーとSF犯罪物語を組み合わせた作品です。

『原題:BUGONIA』は、2003年の韓国映画『地球を守れ! 』(原題:Save the Green Planet!)のリメイク版。ウィル・トレイシー(Will Tracy)(『ザ・メニュー』(原題:The Menu)、『メディア王 〜華麗なる一族〜』(原題:Succession))が脚本を担当。トレイシーは物語を巧みに再構成し、より現代社会に近い世界を舞台にしています。

ストーンは、製薬会社のCEOで、冷血なアメリカ企業の一面を象徴するミシェル・フラー(Michelle Fuller)役を演じています。

あまり多くの詳細を明かさず、また意図的に簡単に要約できない筋書きを理解しようともせず、物語は、フラーが養蜂家のテディ・ガッツ(Teddy Gatz)(同じくランティモス監督の昨年の映画『憐れみの3章』(原題:Kinds of Kindness)でストーンと共演したジェシー・プレモンス(Jesse Plemons))とその従兄弟のドン(Don)(エイダン・デルビス(Aidan Delbis))の2人の男に誘拐されたところから始まります。

太平洋岸北西部のユナボマー(Unabomber)も顔負けの、辺鄙で荒廃した家に住む筋金入りの陰謀論者2人の男は、ミシェルが地球を滅ぼそうとしている宇宙人だと信じています。映画はその後、ミシェルとテディの長期にわたる対決へと展開し、両者は互いの思想的信念の方が理にかなっていると説得しようします。

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役柄をよりこの世のものとは思えないほどに見せるために頭を剃ったストーンは、ランティモス監督の最新の奇妙な映画冒険に参加して大いに楽しみました。

「テディとミシェルは、言葉遣いが全く違います。」とストーンは言います。「テディは生意気でとても賢いけれど、いつも感じていることをすべて吐き出してしまうタイプ。一方、ミシェルは企業的な路線を貫いていて、話し方も冷たく、どこかよそよそしく、人との繋がり方に人間味が欠けているんです。」

映画のタイトル『原題:BUGONIA』は、ミツバチが死んだ牛の死骸から生まれるという信仰を表すギリシャ語に由来しています。

この映画は9月のヴェネツィア国際映画祭で世界初公開され、かなりの話題を呼びました。その際、ストーンは故天文学者で天体物理学者のカール・セーガン(Carl Sagan)の言葉を引用し、我々は宇宙で孤独ではないと信じていると告白しました。

「私は(セーガンの)哲学、科学、そして並外れた知性に夢中です。彼は、この広大な宇宙で自分たちだけが孤独だと思い込むのは自己陶酔的だと考えていました。だから、私はこう言います。宇宙人の存在を信じています!」

(『原題:BUGONIA』(ブゴニア)は現地時間10月31日にイギリスの映画館で公開されました。)

━━『原題:BUGONIA』であなたが演じるミシェルというキャラクターについて、どのように説明しますか?

彼女は並外れた人物です…。状況に対処する分析的な方法、自信、ロボットのような態度…。まるでスーパーヴィランです。ミシェルはエリート企業幹部のような存在で、指揮を執ることに慣れています。誘拐された後も、主導権を握ろうとします。

彼女は究極のコントロールフリークで、剃り上げた頭も含め、あらゆるものが彼女が打ち出したいイメージの一部になっています。まるでスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)がいつも同じ服を着ているみたいに。同じ黒のタートルネック、同じジーンズ…。

そして突然、彼女の内面が明らかになり、資源を奪われたときに現れる脆さが明らかになります。本当に素晴らしい経験でした。彼女を演じるのが大好きでした!

━━ミシェルは、企業が私たちの生活を支配する無情で思いやりのない存在として見られるようになってきていることの象徴でしょうか?

ヨルゴスと私は2人とも、ミシェルを企業のシンボル、つまり多くの人々が無視され忘れ去られ、自分たちでは制御できないシステムの無力な犠牲者であると感じている今日の世界を映し出す、一種の歪んだ、滑稽で恐ろしい鏡だと考えていました。

Words © Jan Janssen / WENN
Photos © Nicky Nelson / WENN

後編へ続く・・・。

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