「全日本EV-GPシリーズ」Rd6 レポート 2021年10月3日(日)
「トヨタMIRAIとの超接近戦を制し、総合5位!」
◇筑波サーキットTC2000/晴・ドライ
◇車両:東洋電産リーフe+/Car No.88 Dr.:レーサー鹿島
12シーズン目を迎えた電気自動車レース「全日本EV-GPシリーズ」第6戦が、茨城県の筑波サーキットで開催されました。
EV-2クラスの#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、昨季、サスペンションメーカーのTEINが専用開発したサスペンション、チーム母体の東洋電産で行った冷却システムの改良などが功を奏し、モーター出力とバッテリー容量に優るテスラを中心としたEV-1クラスに割って入り、2度の総合3位表彰台を獲得するなど躍進、EV-2クラス全勝でタイトルを手にしました。
緊急事態宣言が明けてから3日目、新型コロナウィルス感染対策をとりながらの開催でしたがエントリー18台のうち4台が欠場し、EV-2クラスは#88東洋電産リーフe+の1台のみ。最高峰のEV-1クラスには5台のテスラ・モデル3、EV-F(燃料電池車)クラスには飯田章選手がトヨタMIRAIで4回目の出場。今回もMIRAIとの接戦が予想されました。
午前11時47分、季節外れの真夏日の下で予選開始。#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、バッテリー温度の上昇を最小限に抑える戦略で70%前後のパワーながら1分11秒674で総合7位、EV-Fクラスの#104飯田選手のトヨタMIRAIが2分15秒116で9位、グリッドの真後ろにつけました。
午後3時40分、気温25℃/路面温度40℃、バッテリーにとってはシビアなコンディションで決勝がスタート。2周目の1コーナーで#104トヨタMIRAIの飯田選手に先行を許し、後を追う展開に。 5ラップ経過までで、飯田選手が当初想定していたペースの16秒台をぴったりとマークしているため、バッテリー温度を上げずにオーバーテイクは困難と判断、ストレートでは冷却用の追加ラジエターにフレッシュエアーをあてるためにラインをずらしながらテールトゥーノーズで我慢の走行が続きます。
残り6周のバックストレート、バッテリー温度がレッドゾーンへ達しアクセルを開けてもパワーが制限されるセーフモードの第1段階が発生、0.5~1秒のペースダウンが予想されたため、第2ヘアピンで立ち上がり重視のラインをとり#104飯田選手のMIRAIに最接近しながら最終コーナーへ、出口でイン側に並びかけ1コーナーでオーバーテイクに成功しました。
その後、ペースは0.5秒遅いながらも、迫りくる#104飯田選手のラインをブロックしながら辛くもオーバーテイクを防ぎ、コンマ3秒の僅差で総合5位のチェッカーフラッグを受けました。
テスラ勢5台によるバトルは、#33テスラ・モデル3のTAKAさん選手が、常勝の年間チャンピオン#1TEAM TAISAN東大/テスラ・モデル3の地頭所光選手を制し悲願の初優勝を飾りました。
バッテリーEVの日産リーフと燃料電池車のトヨタMIRAI、メーカー、コンセプトやシステムも全く異なる車両が4レースに渡って互角の戦いを展開しています。特に今回は60キロを走ってゴール時の差はわずか約4メートルでした。
次回はいよいよ最終戦。今季最大のライバル、トヨタMIRAIは駆動系の改良を行うとのことで、よりハードな戦いになりそうです。引き続き、応援をお願い致します。
【2021年レース結果】
Rd1:4月10日/富士スピードウェイ(55km):総合7位/クラス1位
Rd2:5月5日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ(55km):総合7位/クラス1位
Rd3:6月6日/つくばサーキット(55km):総合9位/クラス1位
Rd4:7月4日/スポーツランドSUGO(55km):総合6位/クラス1位
Rd5:8月8日/ツインリンクもてぎ(55km):総合6位/クラス1位
Rd6:10月3日/筑波サーキット(60km):総合5位/クラス1位
Rd7:10月31日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ(60km)
- レーサー鹿島
Racer Kashima
BLOGGER PROFILE - 投稿アーカイブ
TOKYO FM他の局アナ、プロデューサーを経てマルチプロデューサーとして活動中。有名企業やブランドのプロデューサーとしては主に新規プロジェクト(new business development)を担当。持続可能で社会貢献度の高いビジネスモデルの構築がライフワーク。
幼少のころからクルマやレースに親しみ、大学在学中にレースデビュー。レーシングカートチャンピオン、フォーミュラトヨタ、F3などを経て、2001年からは米国ロサンゼルスを拠点にINDYライツなどに挑戦。参戦中の全日本EV(電気自動車)GPでは5度のタイトルを獲得。クルマ、オートバイ、レース文化の訴求もライフワークのひとつ。
プロデューサーを務めるフルオーケストラ「ORCHESTRA POSSIBLE」は、医療に従事する方々への思いを込めて、医療ドラマの名曲公演“音楽は心のくすり”を公式YouTubeで無料配信中。
タイトルのDOUBLE TIMERは、日本と世界、オンとオフ、右脳と左脳・・・ふたつのタイマーを有効的に使い分け人生を謳歌しよう!という自身のライフスタイルのテーマから。
◆『FMドライバーズミーティング』
~1999年スタート、著名人やセレブをゲストにカー&オートバイライフをトーク~
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〇radiko.jp(日曜18:00~)
◆愛車:FERRARI F355, ALPINA B3S, YAMAHA YA-1, TRIUMPH T120 BONNEBILLE,
BMW R60/2, SUZUKI GSX1000S KATANA, DUCATI 900 MHR,
MAGNI SFIDA 1100, YAMAHA YZF R6 RACER
◆1968年12月16日生/RH+A/176cm