ずっと気になっていたラグジュアリー・スポーツカーに軽井沢で試乗する機会に恵まれました。期待に胸躍らせながら到着した軽井沢プリンスホテルのエントランスでは、円熟期のトップアスリートのような気品と自信に満ちあふれた笑顔を浮かべた新型「BMW ALPINA B5 リムジン」が出迎えてくれました。
早速、ワインディングロードへ。スペックシートには2000RPMから最大トルクを発生するとありましたが、感覚的には踏み始めからトルクフルでアクセルにリニアに反応してくれるため、発進から50km/hくらいまでの加速、加減速しながらのコーナリングにも躍動感があります。
今どきの優れた電子制御のクルマは(いい意味でも悪い意味でも)このあたりの領域は”ぼや~っと”運転しても全く問題がないわけですが、フライバイワイヤ―になる前のスポーツカーとは言わないまでも、繊細なアクセルワークに応えようとしてくれる味付けはネオクラシック系マニュアルシフトのスポーツカーも大好きな私にとっては非常に嬉しいポイントです。
世界中の”足回りフェチ”系ジャーナリストも長きに渡って絶賛し続けているALPINA流のサスペンションセットアップはもちろん予想通りの素晴らしい仕上がり。低速域でも前後、左右にしっかりと荷重移動をすればするほど粘り気のある動きが輝きを増し、高速道路ではより安定し大きなダウンフォースが発生している錯覚にとらわれるほどのメカニカルグリップが車線変更するだけでも喜びを与えてくれます。
225/35/ZR20、295/30/ZR20のピレリPゼロとの相性も抜群で、サスペンションとタイヤが一体になってコーナリングをサポート。少し攻め気味のドライビングで顕著になってくる、タイヤがつぶれていき、また戻っていくフィーリングはややレーシーなレベルにも感じられました。タイヤの特製に合わせた仕上げを丁寧に行ったことが分かります。
もし「BMW ALPINA B5 リムジン」を手に入れることが出来たなら・・・、例えば、レースウィークの走行当日に都内から東北道を快適ノーストレスで村田インターへ、スポーツランドSUGOまでのちょっとしたワインディングはサスペンションとタイヤの動きを味わいながらドライビング脳の活性化。さらにランチタイムのサーキット同乗走行イベントでは621PSのパワーを開放して真価を発揮みたいなことも可能だなあと妄想は広がります。
「BMW ALPINA B5 リムジン」の開発を指揮した2代目社長は、世界有数の難コースで自動車メーカーが走行性能開発の総仕上げを行うドイツのニュルブルクリンクで活躍した元レーシングドライバーという事実は、ラグジュアリーカーにも本当の”操る喜び”を求めるクルマ好きには刺さります。
- レーサー鹿島
Racer Kashima
BLOGGER PROFILE - 投稿アーカイブ
TOKYO FM他の局アナ、プロデューサーを経てマルチプロデューサーとして活動中。有名企業やブランドのプロデューサーとしては主に新規プロジェクト(new business development)を担当。持続可能で社会貢献度の高いビジネスモデルの構築がライフワーク。
幼少のころからクルマやレースに親しみ、大学在学中にレースデビュー。レーシングカートチャンピオン、フォーミュラトヨタ、F3などを経て、2001年からは米国ロサンゼルスを拠点にINDYライツなどに挑戦。参戦中の全日本EV(電気自動車)GPでは5度のタイトルを獲得。クルマ、オートバイ、レース文化の訴求もライフワークのひとつ。
プロデューサーを務めるフルオーケストラ「ORCHESTRA POSSIBLE」は、医療に従事する方々への思いを込めて、医療ドラマの名曲公演“音楽は心のくすり”を公式YouTubeで無料配信中。
タイトルのDOUBLE TIMERは、日本と世界、オンとオフ、右脳と左脳・・・ふたつのタイマーを有効的に使い分け人生を謳歌しよう!という自身のライフスタイルのテーマから。
◆『FMドライバーズミーティング』
~1999年スタート、著名人やセレブをゲストにカー&オートバイライフをトーク~
〇TJS@ロサンゼルス 土曜19:00~/日本時間日曜11:00~
(TJS公式サイト経由で、世界中で聴いて頂けます!)
〇K-MIX/FM山口/radiko.jp 日曜18:00~
〇radiko.jp(日曜18:00~)
◆愛車:FERRARI F355, ALPINA B3S, YAMAHA YA-1, TRIUMPH T120 BONNEBILLE,
BMW R60/2, SUZUKI GSX1000S KATANA, DUCATI 900 MHR,
MAGNI SFIDA 1100, YAMAHA YZF R6 RACER
◆1968年12月16日生/RH+A/176cm