「全日本EV-GPシリーズ」Rd4  2021年7月4日（日）　レースレポート

◇スポーツランドSUGO　◇天候：雨　◇路面：ウェット

◇車両：東洋電産リーフe+/Car No.88　◇Dr.：レーサー鹿島

12シーズン目を迎えた電気自動車レース「全日本EV-GPシリーズ」の第4戦が、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。

EV-2クラスの#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、昨シーズン、サスペンションメーカーのTEINが専用開発したサスペンション、チーム母体の東洋電産で行った冷却システムの改良などが功を奏し、モーター出力とバッテリー容量に優るテスラを中心としたEV-1クラスに割って入り、2度の総合3位表彰台を獲得するなど躍進、EV-2クラス全勝でタイトルを手にしました。

今回も新型コロナウィルス感染拡大の影響などで、エントリー14台のうち7台が欠場し、EV-2クラスは#88東洋電産リーフe+の1台のみ。最高峰のEV-1クラスには4台のテスラ・モデル3、EV-F（燃料電池車）クラスにはレーシングドライバー、飯田章選手が前戦でデビューさせた新型MIRAIでエントリー。

午前8時30分、小雨の中、フルウェットで予選開始。#88東洋電産リーフe+レーサー鹿島は、気温16℃/路面温度20℃の涼しいコンディション下で慎重にADVAN A052新品タイヤの皮むきを実施、4ラップ目にアタックを行 い1分2秒452のタイムでテスラ勢に続く5位のポジションを得ました。

2レース目となった飯田選手の新型MIRAIのポテンシャルは未知数で、前戦のつくばサーキットでは決勝中のベストタイムで約2秒のアドバンテージ、約45秒の差で抑えきりましたが、スピードレンジの高いスポーツランドSUGOでは接戦が予想されました。

スタートから1周あたり約2秒のマージンを稼ぎ順調に差を広げていきましたが、スポーツランドSUGOの難所である長い昇りの最終コーナーでのバッテリー温度上昇が想定を上回り、10周目から出力制限がかかりペースダウン。

一方、飯田選手の新型MIRAIは終始、一定のペースをキープ、残り3周のバックストレートエンドでオーバーテイクされ、そのままゴール。レース後の飯田選手のコメントによりますと、「雨で気温が低かったこともあり、温度超過による出力制限がかからずに一定のペースで走行することが出来た」とのことで、今後も状況次第で双方の車両特性の違いによるシビアな戦いが予想されます。

テスラ勢4台によるバトルは、TEAM TAISAN東大/テスラ・モデル3の地頭所光選手が制し、開幕から4連勝を果たしました。

コロナ禍の脅威に加え、災害が発生するなど不安な日々が続いていますが、第5戦以降も可能な限り挑戦を続けていきます。引き続き応援をお願い致します。

【2021年レース結果】

Rd1：4月10日/富士スピードウェイ（55km）：総合7位/クラス1位

Rd2：5月5日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ（55km）：総合7位/クラス1位

Rd3：6月6日/つくばサーキット（55km）:総合9位/クラス1位

Rd4：7月4日/スポーツランドSUGO（55km）:総合6位/クラス1位

Rd5：8月8日/ツインリンクもてぎ（55km）

Rd6：10月３日/筑波サーキット（60km）

Rd7：10月31日/袖ヶ浦フォレストレースウェイ（60km）