━━あなたの中の何が公共の場でオープンに語る必要性を感じさせるのでしょうか?
今から3年前にカウンセリングサービスをするユース・フォー・トゥモロー(Youth For Tomorrow)という施設を訪問する機会があったの。そこには、さまざまな問題を抱えた12歳から18歳の子供たちがいて、もちろんその中には性的暴行やレイプの被害者もたくさんいたわ。
そこで12人の少女たちと一緒の同じテーブルに座っていろいろと話をしたとき、自分の実体験を話すことが、どんなに子供たちに勇気を与えているかということに気付いた瞬間があったの。子供たちとの話を終えて、部屋を出た後に私が感じたことは“もし、私が自分の体験をオープンに語らなければ、私と同じような苦しい体験をした人たちを手助けするチャンスを失っていたかもしれない”ということだったの。
━━ご自身の体験を公共の場で話すことについて少し不安を感じたりしませんでしたか?
もちろんよ、不安だったわ。だって私の話を聞いた人たちがどういう反応をするのか全く分からないわけだから、傷つくこともたくさんあると思うわ。でも私の強みは、いついかなるときも、私を支えてくれる素晴らしい両親と兄がいることなの。でも、正直言って、当時は私が家族に話をすることでどのような影響を与えるか、とても心配で、自分の中で心の準備ができていなかったのだと思うわ。
『メイク・ユー』(Make You)という歌の中で“一体私があなたに何をしたというの?”という歌詞があって、それが被害を受けても、何とか立ち直ろうとしている人たちへの、世間からの非難を取り除く痛々しいメッセージに繋がっているのだと思うわ。
━━それはむしろ意図的な訴えかけだったのでしょうか?
もちろん。性的暴行とかレイプなどに関して言うと、被害者は無言の社会的なプレッシャーから、もしかすると自分にスキがあったことが悪いのではないかと、自分を責めたり、罪深い気持ちを抱いたりすることがあって、そうした社会的な理不尽さを、歌という媒体を通して広く伝えたいという強い思いがあったの。
今でも『メイク・ユー』を歌っていると、歌の中の歌詞に胸がつまってしまうことがあるわ。それは “私の過ちで起きたことではないのに、なぜか罪深い思いを抱えて自分を責める気持ち”が、まだ心の片隅にくすぶっているからかもしれない!
━━では、メイク・ユー・ムーブメントについて、少しお話ししていただけますか?
私たちは特に、まだ市民権を持って発言することができない若者や、性的暴力や家庭内暴力の被害者を対象に活動を展開していて、“私たちがいるから、決して1人で苦しまずに相談して!”というメッセージを送っているの。
私が13歳であのような体験をしたとき、“心配することはないから大丈夫だよ。”と言ってくれる人がそばにいてくれたら、もっと早い時期に“自分を癒す”方法があったのかもしれない。だから特に同じような被害に遭って立ち直ろうとしている人たちや、特に小さな子供たちに“心の傷を癒す場所と機会”を提供することができたらと思っているの。
Interview © Katie Langford-Foster / OK! Magazine
Photos © Judy Eddy / WENN.com
END.