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イタリア屈指の老舗ヴェネツィアングラス ブランド 「ヴェニーニ」!
ミケーラ・カッタイが、「ヴェニーニ」から日本の茶器を発表・・・その気持ちに迫る!

news 2019.07.06
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OK! J:今回、日本の茶器を展示なさっていらっしゃいますが、なぜ茶器を作ることになったのか、その経緯を教えていただけますでしょうか?

カッタイ:何よりも日本の歴史ある伝統「茶の湯」に心を奪われたからなんです。お点前などを通して日本の心が響いてきて、内面に感動しました。

OK! J:それは例えば日本の各地を訪れて、実際の体験を通して得られた感動なのでしょうか?

カッタイ:そうです、まず日本で茶道を拝見しました。そしてその後、日本の代表的な流派である、(多分、表千家だったと思います)がユネスコ協賛の下、使節団を組んで「茶の湯」の普及活動の一環としてロンドン、ジュネーブ、ミラノとヨーロッパ各地で茶の湯のお点前を披露するワークショップを開催したのですが、その際、私も招待を受けてお点前に参加する機会に恵まれました。実際に師範がたてたお茶を口にして、何とも言えない感動を味わいましたが、その体験で得た感動を自分のアーティストとしての観点から、作品という形で表現してみたいという強い想いに駆られたのです。でも、それはあくまでも私の純粋な茶の湯へオマージュ(敬意)であって、そこにアーティストとして何か自分の手を加えたいと思ったりしたわけではないんです。



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OK! J:私たち日本人の感覚として、イタリアは「パッション」の国というイメージがありますが、イタリアにおける内面的なアートとは具体的にどのようなものなのでしょうか?

カッタイ:自然からインスパイアされたシンプルですっきりとした形が自分の感性と共感するものがあったんです。つまり、もともと自然から生まれた土や砂といった素材でできているガラスを使って表現することで、自然と一体になり、茶の湯の世界の内面的な精神性と相通ずるものを見つけることができると思ったのです。ですから、今回はガラスを使ってそうした想いを表現するということで、さらに内面に深く触れることができると思いました。そしてイタリア大使から「アートグラス作品の展覧会を日本で開催してはどうか」というお誘いを受けた時点で、日本で開催するのであれば、ムラーノ島でも屈指の工房といわれているヴェニーニの工房で制作して「茶の湯」のテーマを表現してみたいと思い、今回の提案をさせていただきました。

OK! J:素晴らしいですね!

シルビア:私は昔からカッタイさんが作る作品の大ファンで、ガラスを心から愛していなければできない、まさにガラスに命を吹き込むような彼女の芸術的表現に常日頃から魅かれていました。ですから、最初に私が大好きな日本で、大好きなカッタイさんのガラスの展覧会をするというお話をいただいたとき“日本”と“ガラス”への二つの愛の絆でコラボレーションが生まれ、今回の展覧会の実現に繋がり、大変嬉しく思っています。



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OK! J:今回のカッタイさんの展覧会をはじめとして、これから先、ヴェニーニのガラス作品が日本の各家庭のリビングルームなどに飾られる機会が増えてくることと思いますが、“ヴェニーニをどのような感性で日本人の家庭の中に取り入れたら良いのか?”などを含め、シルビアさんのイタリアンセンスで何か良いアドバイスをいただけますか?

シルビア:まず、ヴェニーニは、作者が息を吹き込んで作るということから一つ一つの作品の出来上がりが微妙に異なるため、世界中どこを探しても同じ作品が見つかるということはない“アート作品”なんです。そしてその特徴は“見た目に美しく”“肌に触れて心地良い”という点にあります。また、自然との調和が非常に良く取れていますので、普通の調度品として家の中のどこに置いても違和感なく、しっくりと空間に溶け込む芸術性を兼ね備えています。ヴェニーニは設立当初、イタリアの著名な建築家カルロ・スカルパが制作した「ファッツォレット」という作品が代表作で、このアイコン的な作品「ファッツォレット」は、ハンカチーフという意味で、ハンカチーフを丸めたような形の作品が今でも結婚プレゼントなどに使われ、若いカップルに喜ばれているようです。ヴェニーニは芸術的なアートコレクションとしても時を経るごとに価値を増す作品だと自負しています。



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Michela Cattai ミケーラ・カッタイ

カッタイは、ヴェネツィアの美術学院で、ヴェネツィア・ビエンナーレの参加アーティストでもあるファブリツィオ・プレッシのもとで絵画を学んだ後、イタリアデザインにおけるガラスアートへの関心を深めました。
1992年に、アートとデザインとの対話を考えることを目的としたギャラリーを開設したのちも、ヴェネツィア ・ムラーノ島のブラウンガラスの研究を通じて、伝統的なルネサンスの技術と、20 世紀のガラスの歴史、ガラスの色や形について学び、新機軸となるモデルと独特の影を作り出す抽象的な作品スタイルを生み出します。
最新の試みとして、リサイクルされた素材をガラスと組み合わせる作品の発表によって、グローバルで現代的な課題についてメッセージを送り注目を集めました。同シリーズである 「Linfa(リンファ)」は、本展でも展示されます。カッタイの作品は、Nomad St. Moritz (サンモリッツ)、Fog Design+Art(サンフランシスコ)、The Venice Glass Week(ヴェネツィア)、Expo Chicago(シカゴ)、Design Miami/Basel(バーゼル)といった多くの国際 アートフェアで発表され、中でも2017年にはイタリア議会下院の「最後の晩餐の間」を会場にした個展は大きな反響を呼びました。また、ムラーノ・ガラス美術館、 スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ協会 、ドイツ・デジタル・ライブラリー、クンストパラスト美術館(デュッセルドルフ)などにより購入・収蔵されています。

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