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OK! INTERVIEW☆ブラッド・ピット: 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(前編)
ハリウッドのビッグスターのブラッドとディカプリオの2人が初共演した、クエンティン・タランティーノ監督の話題の新作映画。

limited 2019.07.02

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クエンティン・タランティーノ監督の話題の新作映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(日本公開8月30日)でレオナルド・ディカプリオと初共演し、クリフ・ブース役を演じたブラッド・ピット。


ブラッド・ピット(Brad Pitt)が俳優として最後に見出しを飾ったのはいつだろうか。アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)との辛い離婚による余波は、定期的にタブロイド紙の見出しを飾ったものの、ブラッドは劇場作品とは確実に距離を置いており、『ウォー・マシーン: 戦争は話術だ!』(原題:War Machine)(2017)での強烈な役柄や、赤字となった『マリアンヌ』(原題:Allied)(2016)の他に、ハリウッドきっての永遠のスターが概して人目に触れることはなくなった。

しかしブラッドは、1969年8月に起きた、マンソン(Manson)一家による悪名高いテート・ラビアンカ(Tate-LaBianco)殺害を中心とした物語である、クエンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino)の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(原題:Once Upon a Time in Hollywood)で大々的にカムバックを果たした。ブラッドは、偶然、女優のシャロン・テート(Sharon Tate)と彼女の夫でポーランド人の映画監督である、ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)が所有する家の隣に住む相方としてレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)と共演を果たしている。

過去数十年間に渡ってハリウッドのビッグスターであったブラッドと、ディカプリオの2人が共演したのは今回が初めてで、タランティーノはこの2人のペアを「長い間望んでいた。」と話している。本作は、ハリウッドに衝撃を与えた殺人事件からちょうど30年後の8月(日本公開8月30日)にリリース予定だ。

55歳のブラッドは以前、2009年公開の『イングロリアス・バスターズ』(原題:Inglorious Basterds)でタランティーノと仕事をしており、2013年の 『ジャンゴ 繋がれざる者』(原題:Django Unchained)にはディカプリオが出演している。ブラッドにとって、タランティーノとの初のコラボレーションは、アルコールが勢いづけたとある夜の翌日、タランティーノ家で目を覚ましたことから実現したものだった。
ブラッドは「一緒に遊びに出て…次の日の朝起きたら床に空のボトル5本転がっていたんだ。それからどういうわけか、6週間後に僕は映画を撮っていたよ。」と話している。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でブラッドは、ディカプリオ演じる落ち目のウェスタンTV スター、リック・ダルトン(Rick Dalton)のスタントダブルを演じるクリフ・ブース(Cliff Booth)を演じている。一方、(以前『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(原題:The Wolf of Wall Street)でディカプリオと共演した)マーゴット・ロビー(Margot Robbie)は、マンソンのギャングによって残酷に殺害された5人のうちの1人として最も有名で、殺害された当時妊娠8ヶ月半だったテート役を演じている。

タランティーノにとって、ブラッドとディカプリオのペアは、ポール・ニューマン(Paul Newman)とロバート・レッドフォード(Robert Redford)のような彼なりの「夢のチーム」の結成を意味していた。
「これはポール・ニューマンとロバート・レッドフォード以来の最もエキサイティングなスター・ダイナミックスだ。」とタランティーノは彼の衝撃的なキャスティングについて語る。(2008年に亡くなったニューマンは、『スティング』(原題:The Sting)でレッドフォードと共演したが、2人は『明日に向かって撃て!』(原題:Butch Cassidy And The Sundance Kid)の名の知れた憧れのアウトローとして最もよく知られていた。)

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ブラッドとタランティーノは、『イングロリアス・バスターズ』に取り組む間に絆を強め、タランティーノ監督はブラッドをひたすら高く評価する。

「ブラッドは素晴らしい俳優だけれど、僕が見たものは彼の象徴的な地位の頂点にある、素晴らしい映画スターだった…長年にわたって彼の仕事ぶりを見るのが大好きだったよ。ファインダー越しに彼をフレームアップしたときに、 “ああ神様、僕はシドニー・ポラック(Sydney Pollack)が『大いなる勇者』(原題: Jeremiah Johnson)を撮影し、ロバート・レッドフォードを見ているときに感じたことを自分でも経験をしている”と感じたんだ。ブラッドはカメラの前でその輝きを見せる同じクオリティを持っているよ。彼は、ただただ最高だ。」

タランティーノの第9作目のソロ作品を象徴するこの映画は、彼の大ヒット作である『パルプ・フィクション』(原題:Pulp Fiction)が上映され、彼を世界のトップ映画製作者の一人として確立したカンヌ映画祭で世界初公開となった 。興味深いことに、タランティーノは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を「僕が作った『パルプ・フィクション』に最も近い映画。」であると公に語っている。

『イングロリアス・バスターズ』での冷酷なナチス・ハンター、アルド・レイン中尉(Lt. Aldo Raine)で高評価を受けた後、タランティーノと再びチームを組むことを切望していたブラッド。彼は1993年の『トゥルー・ロマンス』(原題:True Romance)で小さな役を演じた後、まずタランティーノの型にはまらない語りのスタイルに感銘を受けたことを思い出す。

「タランティーノと僕が実際にタッグを組んだのは1990年代初頭だった…僕はトニー・スコット(Tony Scott)が監督し、タランティーノのスペック・スクリプトを基にした『トゥルー・ロマンス』で脇役を得たんだ。スペック・スクリプトとは、エージェントやスタジオに若いライターが自分たちの能力を証明するために提出するものだよ。」

また、ブラッドは 「タランティーノについて驚くことは、彼が独特の声を持っていたことは明らかだったということだね。彼のスタイルは非常に際立っているから、批評家たちはある作品を“タランティーノ風の“とか”タランティーノ流の“というように映画作品の語り口を説明する…それが彼がハリウッドに与えた影響の大きさだよ。」

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の予告編とポスターは、ハリウッドのヒップスターのようなブラッドにモッズファッションに身を包んだ親友のディカプリオと、60年代の時代精神に溢れている。タランティーノは正確なプロットの詳細については伏せているものの、どちらもカウンターカルチャーの動きとはシンク(同調)していないようだ。

今分かっているのは、この映画は、タランティーノの『パルプ・フィクション』と『ジャッキー・ブラウン』(原題:Jackie Brown)が重なり合うような、相互に関連するスタイルであることだ。その断片的で挿話的なプロットは、マーゴットが「ほどんとセットで2人と一緒にはならなかった。」と話すように、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の共演者であるディカプリオやブラッドとほとんど一緒に仕事をすることはなかったことを裏付けている。

タランティーノと仕事をすることに関して、映画製作に対する彼の自然で、オタクともいえるようなその熱意は伝染するということに気付いたというマーゴット。
「“どうだった? セットでの彼はどんな感じ?”って皆に聞かれるの。この10年間ほとんどセットで過ごしているけれど、いまだにセットを歩くと“これって超超クール! あれ見て! これ凄い! オーマイゴッド!”って思うの。まるでキャンディー屋に来た子供みたいよ。それからタランティーノも入って来て、彼も同じことを思うの。少なくとも彼には熱意があって、とってもエキサイトしてる。彼のフィルムのセットだけど、彼はまったく疲れてなんていないし、 彼はそこにいられることが本当に嬉しいのね。」

INTERVIEW © WENN
PHOTO © Nicky Nelson / WENN.com
PHOTO © WENN.com


後編へ続く・・・。
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